日常にあるべきもの

2017.11月の岐阜*本田での個展は、
ハルカナカムラさんの奏でる
ピアノの音と共に始まりました。

その年のブログに綴った言葉を
読み返しています。


案内状に記された
「とある音楽家」の名は告知されぬまま
初日を迎えたわけですが、
工芸の世界で語られる「無名性」を意識して企てた
店主の思惑だったのかも?

来場者は、
いつものように「本田」を訪ね、
演奏家の名も知らぬまま会場を回り、
会話を続けています。
NHK・FMの番組「音の風景」を彷彿させる
「本田」の風景が、
日常と音楽を結びつけてくれます。

静かなピアノの音色に潜む「生命の強さとはかなさ」
ライブハウスとは異なる「日常の光景」
「隔たりのない世界観」

「作家性」と「無名性」の狭間に揺れる作家の心情まで
あぶりだされる作品展になりそうな予感・・・
                             
                                     山本美文


音楽や工芸が「非日常の世界」を醸し出すための
ツールのように扱われて久しいのですが、
もともと、
音楽も工芸も日常と共にあったもの。
演奏者と聴衆、
作り手と使い手を分けることなく、
音楽も工芸も
日常と共にある美しさを
本田さんが示してくれました。












1700㌔の旅 (~岐阜 編)

「第二の故郷」長野から
旅の最終目的地・岐阜市に。

来年、10周年を迎えるという「本田」

時代や流行に流されない店主の審美眼は、
「骨董」や「作家もの」などというジャンルを
簡単に飛び越え、
その眼差しで
自らの直観を愉しんでいるようにも見えます。




10周年を祝う本田さんとのコラボ展、引き受けました。

本田さんの美意識を頼りに、
年齢差はあるけれど、、
刺激し合える歓びをテーマにしたいですね!




お昼は、本田さんお薦めの
岐阜市内のお蕎麦屋に


  香りの立つ美味しい蕎麦でした!

ここのところ、
立て続きに美味しい蕎麦にヒットします(嬉)

オカズデザインが「東京一かも?」と言い切った
「アメコヤ」が蒜山に水を求めて移住、
まだお店はできていないけど、
蒜山耕藝「くど」で再び食べることができました。
豪徳寺で食べた時の蕎麦を超えてます(驚きました!)
そば粉とお水のせい???
うなっちゃうほどの蕎麦に脱帽したのでした。

岡山は、「うどん文化」県だけど、
市内に蕎麦屋も増えつつあります。
僕の通う「來輪(くるり)」は、
そばがきや鳥の肝煮も美味しくて、
酒飲みにはたまりません。
卵焼きも食べてみたい!

長居せず蕎麦屋を後にするのが
蕎麦通の立ち振る舞いですが、
來輪では、
ついつい長居してしまうダメな木工姿に⤵

話を岐阜に戻し(笑)、

昼食後のデザートは、
本田さんセレクトのアンティーク家具の並ぶ高台のカフェに

まったりした午後のひとときを満喫

「本田」に帰ると、
待ち合わせていたハルカナカムラくんとルカちゃんが
来てくれました!!!
つい先日、
岡山の牛窓:御茶屋跡での音楽会に行ったばかりだったので、
感激(嬉しくて嬉しくて・・・)
前回の個展初日に
「本田」に置かれているピアノを弾いてくれたハルカナカムラくんが、
この日も、
休日の「本田」で、
いきなりピアノを奏で始めます。

その音に合わせるかのようにルカちゃんがハミング


やがて、
導かれるかのように
二人の楽曲へと続きます。

ぼくは
只々
その場に身をゆだねることしかできませんでしたが、
夢心地の中にいました。

本田さん、
ハルカナカムラくん、
ルカちゃん、

至福の時間をありがとう。

「本田」10周年展で、
また会いましょう!

























1700㌔の旅 (~長野 編)

結城市(ファミーユ)から次の目的地・
長野市:ギャラリー夏至に向かう途中、
軽井沢のインターを降り、
sajiro cafeに


カフェの佇まいだけれど、
(客の大半が)
ここの絶品カレーをお目当てに。


どこの国に迷い込んだのか?



わからなくなっちゃいそうな空間・笑



軽井沢に寄る機会があれば、
是非
立ち寄ってみてください!

木立を抜けるワインディングロードで聴こう!
と決めていたピアノ曲をかけながら
落葉舞う旧軽井沢をドライブし、
高崎*matkaでのグループ初日にお越しいただいた
お客様のお店(sheker house)に。


ご主人の焼く?
ケーキとコーヒーを
いただき、
長野市のギャラリーに。
過日、工房(岡山)を訪ねてくださった
夏至のオーナー(宮田さん)と
一時間以上おしゃべり。
話題は、
素朴だけれど、
どこか洗練されたアイリッシュ音楽のように
あたたかな手工芸のあり方へと移っていくのでした。

かつて10年ほど暮らした長野県。
県境をまたぐと、
今だに「帰ってきた~」という不思議な感覚に・・・
なぜ?
生まれ育った岡山よりも故郷感が強いの???
訪れる度に「移住」の二文字がちらつきます。

信州には友人も多くて、
泊まる場所にも苦労しないし・笑
車好きの友人のガレージには、

こんな車が!

夏の軽井沢辺りを流したいですね~~~

翌朝は、
安曇野から朝日村に。

早朝にかかっていた霧も明け、
連なる北アルプスが

穂高から

白馬までくっきり。

白馬で働いていた20代の頃、
毎日のように眺めていた白馬三座まで
白く光っています。

振り返ってみれば、
苦い想い出ほど甘く、
甘い想い出は苦く感じちゃうもの・・・
今、苦労(苦い思い)をしている若者が居たら伝えてほしい、
「時の魔法」のエッセンスを!!!




















1700㌔の旅 (~茨城 編)

高崎から車で約2時間程足を延ばし
茨城県結城市の「ファミーユ」に。


オーナーシェフの奥澤さんとは、
彼がまだ旧いフォルクスワーゲンで移動カフェをしていた
時代に知り合いました。
彼のスタイルを真似て、
ワンボックスカーでのカフェが全国に流行りだすや、
さっさとそのスタイルから離れ、
ファミーユをオープンさせたところが、
実に彼らしくて印象的でした。

最近、旧いイギリスのバイクに乗り始めていると
耳にしていたので

噂のバイクを見せてもらい、
バーカウンターでビール片手に
「キャベツとカブと自家製ベーコンのスパゲティ」を注文。
僕は、ここで食べるスパゲティが
どこで食べるパスタよりも好き!

麺の茹で具合、野菜の炒め具合、塩加減のバランスが絶妙。
肩の力を抜いた自然体の奥澤さんならではのバランス感覚が味の秘訣?
たまりません!

他の店との違いを競うかのように
尖がった茹で加減(アルデンテを強調し)、
尖がった野菜の炒め具合(野菜が主張し過ぎ)、
尖がった塩加減(パンチのある塩味とオリーブオイルの量)で
自慢する これ見よがしのイタリアンは苦手です。
いや、
単に「尖がった人」が苦手ということなのかもしれません・笑

どこの世界でも同じなのでしょうが、
熱心になり過ぎると、
何でも比べちゃって、
人はバランス感覚を失っちゃうのかな?

そもそも、
料理を競うなんてセンスがナンセンス・・・

シェフ渾身のパスタ?、小心者には恐ろしくて・・・
「魂を込めた器」に近いものを感じちゃいます。
「魂を込めた器に渾身のパスタ」なんてダブルパンチ、
僕には手がつけられません。
作り手は、あくまで さりげなくあってほしいな。

家庭料理=パスタ、
毎日食べても飽きないような味が、
僕には合ってるような気がします。





翌朝のファミーユ


朝のカプチーノを淹れてくれる奥澤さん

なんて贅沢な時間なんでしょう~


近いうちにファミーユ納屋で
展示会をする約束をして

次の目的地(長野県)へ。












1700㌔の旅 (群馬 編)

高崎で始まる「お茶のある景色」展の前日、
車で岡山を出発。

真っ白な頂の南アルプスを右手に

中央道・駒ヶ根PAに夕方到着。

オ~~~~、寒い~~~(気温は氷点下)


中央道から長野自動車に入り、
岡谷インターを下車。
佐久のインターに抜ける峠道でカモシカに遭遇!
久々に出くわしたカモシカと
暫し見つめ合う・笑
その後、上信越道に。

その夜は高速のサービスエリアで車中泊。
レガシー用に自作した吸盤付き断熱マットを
窓に貼り、簡易ベッドで安眠~~~
レガシーカプセルホテル仕様・快適快適!

翌朝、高崎*matkaに到着。

先に僕が作った4種のお盆に
4人の作家が
お茶のセットを組むという企画の展示会


様々なお茶のセット、
見応えのある展示内容です。









群馬在住の鉄の作家:中村智美さんが
会場まで遊びに来てくれたので、

近くの「椿食堂」で昼食。

鉄に焼き付けた白漆の作品のことを
もっと聞きたかったので、
夕食もご一緒したかったけれど
その日のうちに結城市(茨城)まで行く約束をしていたので断念。

悔しまぎれ?
夕食で薦められていたお店の前で

中村さんと記念撮影。

帰り道でに怪しい?お店発見!!
ん、「アイリッシュ温泉」???

覗いてみると、
どうやらBarのよう?

入り口ドアの文字にも誘われちゃいますよね~~~
裸の付き合いのできるBarってこと???・笑

夕方、前橋のフランス古道具店に


こちら「ラトリエブロカント」は、
結城市ファミーユの奥澤さんからも度々耳にしていたお店です。

店主はフランス人、
奥澤さんとは、共にフランスを旅する仲とか・・・



プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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