御礼

春の30周年展は、
企画内容も多かったので、
関係者(staff)以外にも沢山の協力者の手をお借りしました。

そんなご厚意に対して
何らかの御礼をしたいと思いながらも
ズルズルと時は流れ、
心苦しく思ってましたが、
ようやく、
工房に招いての打ち上げを開くことができました。



「招いた」とは言っても、料理は持ち寄り!

スタッフには、
料理やパン教室の先生もいらっしゃったので、
木工の出番はなく、
僕は只々、
美味しい料理を食べることが役目(笑)

正しくは、
「場所と器を提供しただけ」の宴に酔いしれたのでした。


新作を試作中

「&.Premium 7」(マガジンハウス)

の中の「本当に使いやすい道具」
のひとつとして
「山桜のレードル」を取り上げていただきました。

道具性の強いキッチンの道具は、
使い勝手が命。

使いやすくて、手に優しい木製のカトラリーを
何人もの料理人が選び出してくれます。

この夏(新作)は、
10月のオカズデザイン(カモシカ・東京展)に向けて、

トングと




アイスクリーム&デザートスプーンを

試作しています。



2018.10.7~13  「作品展・タイトル未定」
             オカズデザイン・カモシカ(東京)

漆(塗り)の道具

漆と混ぜる粉の色見本

これらの色粉と漆を練り合わせば、

様々な色の漆の器を作ることができる。

でも、今のところ
僕が使えているのは、
「白」と「朱(赤)」と「茶」の3色のみ。

ピンクや黄色なんか使えると、
子供たちにはうけそうだけど・・・

色づけの際、
器を直接持ってしまうと
手が邪魔して漆が塗れないので、
通常は「ツク(棒)」に取り付けて塗るのだけれど、
ちょっとした時 役立つのが

この吸着用の道具。
ゴム状の球の部分を
つまんで放せば、

真空状態で器をひっつけることができる優れもの。

長時間はもたないけど、
3分間くらい重宝する「ウルトラマン型」(笑)

道具は、必然性に満ちている


手に触れる道具は、
素材によって愛着の湧く度合いまで異なってくるので
長く使えるものを選ぶようにしています。
使い込むほどにその色艶を深め、
手になじむものの形は必然性に満ちている。

手工具とは用途が違えども、
カトラリーは、食卓の必需品。
キッチンでも活躍できるように
触れた時の感覚と使い勝手からひとつの形へと導いてゆくのが
僕たちの仕事だ。

使い勝手を損なう「オリジナリティー」だけは避けたいところ!

白漆のマチエール

子供たちがパレットに絵の具をのせた瞬間、
無限の空想と自由を手にするように、

只、
自分の好きな漆の世界観を求めてみようと決めた日から、
それまでのものづくりに対する理念や信条を捨て去りました。

その代わりに、
少数派かもしれないけれど、
自分と同じような感覚の持ち主や、
好きなものが共感できる人が必ず居るはずと信じて、
漆に向き合っています。

工芸のもつ美の世界からは足を踏み外したのかもしれません



「伝統への冒とく」と言われてもいた仕方ありません(笑)


若き日に慕っていた画家の先生のアトリエで教わった
色彩の醸し出すマチエールを
白(漆)の世界に求めてみたいとの願いばかりが募ってくるのです。


プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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