20代に出会い、その後30数年慕っていた
(今は亡き)画家の先生の口癖、
「山本君、瓦屋根をよく見てごらん。焼き斑(むら)のある昔の瓦は、
遠くから望むとグレーが美しい。それに比べて、
最近の瓦の色は、そろってはいるけれど薄っぺらなグレーにしか映らない」
「李朝時代の白い壺からは、絵画のようなマチエールや余白を感じとれる」
先生から受けた言葉の真の意味を知りたくて、
ぼくは、今も手仕事を続けています。
「手のもつ力を信じて歩みなさい」
とも教わりました。
うつわを並べる時は、
きっちり並べるより、
こんな感じで積み重ねて見る・・・
「アンバランスなバランス」
それは、
スキーで学んだ、
究極の美しさ。