おでんに里芋?

梅雨の晴れ間を見て、今日は畑の草刈りday。

日当たりの悪い場所に植えた里芋が
とっても元気です。

晩秋に収穫する里芋を、
我が家では、おでんの具に!(不思議がられますが、大好物なんです)。
「おでん」といえば、
学生時代にアルバイトのお金を懐に通った
(東京の)おでん屋で食べていた「ちくわぶ」も欠かせません。
岡山で「ちくわぶ」の話をすると、
???と受け止められがち・・・
最近でこそ、
スーパーでも「ちくわぶ」を買えるようになりましたが、種類は選べません。
ちくわぶを食べ慣れていない岡山の皆様、
ちくわぶを直接おでんに入れてはいけませ~~ん!
(下茹でして下さいね)

学生の頃、
東京で初めて食べたおでん(関東煮)に
スジ肉が入っていないことにショックを受けたように、
「ちくわぶ」の入っていないおでんに、
今ではいち末の寂しさを感じちゃう・・・

それと、「バクダン」

岡山のおでん屋で、下手に「バクダン」なんて言ったら、
怖がられちゃいます・笑
茹で卵をさつま揚げで包んだ具材のことですが、
岡山ではなかなか食べられないので、探しましたぁ~
でも、探せばあるもの、
ありました、ありました!玉島「船松」に!!

我が家のおでんに欠かせない「里芋」「ちくわぶ」「バクダン」、
「スジ肉」はもちろん、「イイダコ」や「レンコン」も入れちゃいます!

そういえば、岡山で連れてってもらったおでん屋「たにや」のメニューには、
「トリ貝」「ツブ貝」「生わかめ」「黄ニラ」「ゆば」etc.
初めての具材が ずらり!
えっ「岡山のおでん」???
「静岡おでん」の個性には負けちゃう?けど、
全国のお酒も揃っているので、
気をつけて下さい。(すぐに酔っぱらっちゃいます)







岐阜での個展を終えて

無事、岐阜「本田」での個展を終えることができました。

厳しい社会情勢の中、
会場まで出向いて下さったり、
各地からお問合せいただいた皆様に心より感謝致します。

「本当に、ありがとうございました」


冊子(パンセ)に載せた一節は、
開催さえ危ぶまれ、
盆や膳を製作しながらも、
これらの作品を本当に岐阜に届けられるのだろうか?
という不安から
なかなか手を動かせずにいた
4月初旬の心持ちを書き留めていた文です。
                 
                   ↓

手洗いやうがいを心がけ、
もし、病に冒されれば医者にかかる。
それ以外にぼくたちには何ができるのだろう・・・
たとえ この命が断たれたとしても、
それも自分の運命として
日々の暮らしを淡々と生きていたい。

社会情勢をよそに
季節は確実に時を受け入れ、
間もなく桜の季節を迎える。
「桜まつり」は中止されても
移ろう季節に心を寄せ、
車窓から眺める山間の桜に思いを馳せたり、
桜並木の下を歩くだけでも時は刻まれていく。
2020年は、
ぼくたち一人一人の心の持ちようが問われる年になりそうです。



冊子(パンセ)の「まえがき」では、
本田さんが、お店をopenした頃のエピソードや、

冊子を編集してくれた奥様「メグちゃん」の

「編集後記」まで。

ありがとうございます。
お二人からの心遣いに励まされながら、
同じ時代を共に歩める幸せを感じています。

ハルカナカムラさんのピアノの音に、
本田さんが僕のパンセを朗読して下さる予定だった
オープニングは持ち越すことになりましたが、
いつか実現しましょう!

昨年の12月に招かれた岡山での
「ハルカナカムラ+田辺玄」orbe演奏会の終了後、
夜の駐車場でノートに綴った文は、
今回の冊子には載せておりませんが、
約束した朗読会を必ず実現させるために(心に言い聞かせるために)
ここに書き留めておきます。

               ↓

暮れゆく海を見渡せるカフェで、
まもなく始まる演奏会。
陽が落ちるにつれ、
霞んでゆく瀬戸大橋と四国の山並み。
瀬戸内海を一望できる窓際には
クリスマスに肩を寄せる恋人たちが並んでいるので、
ぼくは、
西の窓越しに点る街の灯りに目を移しています。

ぼくがサンタなら、
クリスマスさえ忘れ、
日々の暮らしに身を尽くす人を探して
プレゼントを渡すだろう。

肩を並べ、
語りかけるようにピアノを奏でる
音楽家の白い指に祈りを捧げながら、
街の上空を訪ねてくるサンタクロースを探しています。
         
                               ベルクにて
                                      山本美文




                                       
                                         











パンセ (手仕事のうた)




他人(ひと)と比べることでしか自分を評価できず、
夢ばかり語っていた若き日々。
さりとて、
苦くつらい思い出ほど甘く、
甘かった思い出の方が ほろ苦く思い起こされる。
年令のせいでしょうか・・
時の魔法にかかってるとしか思えない。











手仕事に従事し、
日々の鍛練を続けている若者の指が
歪んだ職人の指に。
自らの指のかたちを変え、
魂を据えた弟子が独立へと導かれていく。













華やかに振る舞う「ハレの日」がもてはやされ、
日常に身をゆだねる「ケの日」が失われていく。

「ハレの日」を指折り数える日々にだけ  幸せは満ちてゆく。













おじいちゃんの手作りする「孫のための椅子」は、
世界共通の形におさまっていく。
愛情が形作るものは総じて美しく、
転びにくく丈夫な作りは必然性に満ちている。
作り手が使い手に愛情を注げる心の美しさがものの形にまで反映し、
「用の形」を完成させる。
無償の愛に勝るものはない。











2CVファンには内緒

汚れた作業服で毎日を過ごす木工には、
高級車が似合いません(様になりません)。


軽トラ代わりに使ってる2CV


シートを外し、


重い材木を運んだり、
トコトコ
家具の納品に出かけたり。

荷物の重みで傾いて走ってる
岡山ナンバーの2CVを見かけたら
「ファイト」
と声をかけてやってください。

過酷な労働に応えてくれる602ccの相棒。
(こんな使い方をしてると、旧車ファンに叱られちゃうかも?)
でも、
大好きなので 許してください。






岐阜・本田「山本美文展」 作品と パンセ 2

17世紀に作られた古楽器の音色に
耳を澄ませ

小さな鍋からカフェオレを注ぐ





                                                                                   (小)

               「本田」に並べられた4種のカフェオレボウル
        

                                                                           (中・リム)

                                                                  (大・塗分け)

※在庫数&価格等は、「本田」でご確認下さい。


                                                                 (白漆ハツリ)
     
   






【盆と敷き膳】&パンセ







時代のある「下手」と
現代の木工を組み合わせ、
時空を繋ぐ場所を求める君に
作為を捨てた心のかたちを届けたいと思うけれど、
無心の境地に至れないぼくは、
次第に
「作為」と「無為」の渦へと巻き込まれていく・・・













「絵の具を漆に置き換えたら、どんな世界観が待ち受けているのでしょうか?」

画家の先生に自分の夢を語った日の
ワクワクする「好き」の多様性が
豊かさに繋がると信じ、
自分に近い感性の人を探すための旅(個展)を続けています。












                                                               (修繕の朱膳)


目の前を通り過ぎる時間は止まってくれないけれど
心に認(したた)めた物語をさかのぼり
時を巻き戻すことができるのは
何も映像の世界に限られた話ではない

家族の物語が記されていく木や漆の風合いにだって
時は刻まれていく











目立つことなく脇役をこなす人や物
ぼくは
そんな物や人が好きだ

          山本美文






プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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