個展(静岡・Neuf)のお知らせ

2019.5.18(土)-25(日)  ※21(火)休
     山本美文展

  11:00 ~ 19:00
(場所)Neuf:静岡市葵区鷹匠3-10-10-2F
     http://www.a-neuf.com

山からの恵み


「花冷え」の寒さが長かったせい?
 昨年来の天候不順のせい?
例年の1か月遅れで
裏山(竹林)の筍(たけのこ)の収穫期になりました。

「今は貧乏、かつては極貧」と謳(うた)う木工の自慢は、
どんな所でも生き抜く術(すべ)を心得ていること!

信州時代は、その日の食材を
朝一の森から調達することが日課。
春の山菜、畑の野菜、秋のきのこ、冬場の保存食・・・
沢からの水と大地の恵みをライフライン?に生きてました。

その頃培った嗅覚をもって裏山を歩くと、
季節の山菜が僕に向かって香りを放ちます。
クンクン

「県南の蕨(ワラビ)は堅い」
っていう人もいるけれど、
北斜面の草むらに生える蕨なら美味しく頂けます。

好物のノビルだって採れるし、
タラの芽やウドも裏山から調達します。
昨晩は、

旬の筍(たけのこ)にさやエンドウと干しアミを入れ、
昆布だしから煮て夕食に。
乾燥機で干したアミはスカスカして味もないけれど、
天日干しのアミなら煮出しても美味しいし、
だしに深みが出て、
手元のお酒まで進みます!

経済が豊かになると、
沢山の知識や情報は得られるようになりますが、
貧乏には役立ちません(笑)

知恵こそ生き延びるための命綱!!!







白い春

桜が舞い、
利休梅の白い春がやってきました。

畑には

蝶と見間違う 
さやエンドウの花

華やかさはないけれど、
白い春が暖かな春の陽射しを呼び込んでくれます。


白い屋根色のミニに降り注ぐ
瀬戸内の陽光が

まぶしい季節を迎えます。







「簡素な美しさ」を愛でる心



木曾の専門校時代の教官に、
「シンプルなデザインを学びたいなら、
 シェーカー家具を題材にしてみなさい」
と薦められて以来、
気になるシェーカー家具を復元しては
ものづくりの手本としてきました。



頭で覚える知識に対して、
手から学ぶべきは 
誠実なものづくりの姿勢にあります。

組みあげる度に
シェーカー教徒の唱えていた一言一言が身に沁みます。

Be faithful with your hands.(自らの手に誠実でありなさい)

Do your work as though you had a thousand years to live,
and as if you were to die tomorrow.(千年生きるつもりで仕事しなさい、
もし明日死ぬとしてもその仕事を)



「デザイン」という概念を持たないシェーカー・クラフツマンは、
「有用性」から必然の形を探っていたのかもしれません。

Beauty rests on utility.(美は有用性に宿る)

All beauty that has not a foundaition in use, soon grows distasteful,
and needs continual replacement with something new.
(有用性に支えられていない全ての美は、やがて味気ないものになり、
 いつも何か目新しい代わりのものが必要になってくる)

産業革命以後の経済観念と誠実な手仕事が結び付きづらい要因まで
読み解ける言葉ですよね。
(そして、何よりも経済が優先される我が国で誠実な手仕事を続けることの
 難しさを知ります・笑)

ネット上には挙がらないはずですが、
シェーカー様式の家具の注文が続いております。
(工房の仕事を手伝ってくれそうな方を求人したい!!!)











Rhythm ~幾重にも重なる野花のように~

にぎわう人出が苦手な僕は、
「お花見」に出掛ける機会もなく、
遠くの山に点在する桜を眺めたり、
駆け抜ける車の窓に舞う桜吹雪を見るのが関の山。

華やかな場所へは向かない足だけど、
足下に咲く野花を観察し、
小さな春を探しています。

華やかさはないけれど、
可憐に重なる草花が春の風に揺れるように、

ジャズのスタンダードナンバー「テイクファイブ」が、
繰り返し重ねられるフレーズを5/4拍子に刻むことで
より鮮明に人の心に届くように、

無造作に重ねられた器の形象にだって

人の愛すべきリズムが秘められている。







プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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