木曾の専門校時代の教官に、
「シンプルなデザインを学びたいなら、
シェーカー家具を題材にしてみなさい」
と薦められて以来、
気になるシェーカー家具を復元しては
ものづくりの手本としてきました。
頭で覚える知識に対して、
手から学ぶべきは
誠実なものづくりの姿勢にあります。
組みあげる度に
シェーカー教徒の唱えていた一言一言が身に沁みます。
Be faithful with your hands.(自らの手に誠実でありなさい)
Do your work as though you had a thousand years to live,
and as if you were to die tomorrow.(千年生きるつもりで仕事しなさい、
もし明日死ぬとしてもその仕事を)
「デザイン」という概念を持たないシェーカー・クラフツマンは、
「有用性」から必然の形を探っていたのかもしれません。
Beauty rests on utility.(美は有用性に宿る)
All beauty that has not a foundaition in use, soon grows distasteful,
and needs continual replacement with something new.
(有用性に支えられていない全ての美は、やがて味気ないものになり、
いつも何か目新しい代わりのものが必要になってくる)
産業革命以後の経済観念と誠実な手仕事が結び付きづらい要因まで
読み解ける言葉ですよね。
(そして、何よりも経済が優先される我が国で誠実な手仕事を続けることの
難しさを知ります・笑)
ネット上には挙がらないはずですが、
シェーカー様式の家具の注文が続いております。
(工房の仕事を手伝ってくれそうな方を求人したい!!!)