人生に「もし~だったら、」といった言葉は
通用しないのだけれど、
学生時代にスキーに出会わなかったら、
僕は大学を中退して やさぐれてたに違いありません。
基礎スキー(デモンストレーションスキー)は、
タイムを競うレースとは異なり、
滑りの美しさを得点で争う競技。
雪国育ちでない者には
厳しい競技ではありましたが、
自分なりの美しさ(しなやかな滑り)を身につけたい
という思いだけで続けていました。
(写真・上より)
新雪滑走する山本君
ウエアから察すれば、
大学3年生(20才か21才の頃?)
どこのスキー場でしょう?
蔵王山頂から下まで(約8㌔)のコースを
ノンストップでトレーニングしていた頃?・?・?
(今じゃ、1斜面ごとに悲鳴をあげ、
急斜面では膝ガクガクの一般スキーヤーの仲間入り)・笑
(下の2枚の写真)
スポンサーのロゴ入りユニフォームを着ているので、
プロスクールに所属いた頃の山本君(56㎏)。
支給されるユニフォームの背には
スキーメーカーの大きなロゴ、
胸にはネームプレート。
ゲレンデでは常に視線を浴びながら
滑るプレッシャーを感じていました
「絶対転べない!!!」
急斜面をかっ飛び(軽~~い)、
コブ斜面に挑む毎日。
子供の頃から
体育(だけ)はいつも5だったけれど、
他人に見られる(注目される)ことが大の苦手。
一流のスケーターやダンサーにも似た
トップスキーヤーだけが併せ持つ
特有のナルシシズムの欠片(かけら)も持ち合わせていない僕は、
同じ表現の世界でも
直接自分が注目されることのない「ものづくり」の世界へ
次第にひかれていくのでした。