専門校時代も(卒業してからも)、
そして今でも、
才能溢れる天才的な作家に出会うことがあります。
若い頃は他人の才能を羨ましがっていたりもしたけれど、
他人と比べてる自分ほど惨めな姿はないと省み、
今は亡き師(画家)に尋ねたことがあります。
師曰く、
「サラブレットにはサラブレットの生き方があるように
駄馬には駄馬の生き方がある。
どちらが優れているという考え方から離れて、
役として考えればいい。
案外、農耕馬には駄馬の方が向いてたりもする。
地道な人の生活に役立つのは駄馬の方かもしれんぞ」
「ただし山本君、駄馬のように生きたければ長生きせんといかんぞ」と正されました。
以来、「才能」を「役」と言い換え、
これまで歩んできました。
ひとつ作って、
それよりも美しい次のかたちを求めてみる。
何事も直ぐには閃かない僕の手法は、
その繰り返しです。
そんな未完(様々な風合い)のうつわの中から美を見出してくださる
使い手の皆様のセンスに支えられながら、
これまでやってこれたわけです。
中には、
「ぜーんぶ違うから、逆に選ぶのが楽しみです」
とおっしゃって下さる方も・・・
僕は作りながら、
少しづつ意識を高め、
使い手の皆様は、
選ぶ過程で自らの美意識を確かめられる場になるなら、
これからのギャラリーの役目が、
よりはっきりしてきますよね!