「シェーカーの仕事とスリップウェア」展 ぅっゎ萬器

2015.7月4日(土)~20日(月・祝日)

   山本美文、伊藤丈浩
「シェーカーの仕事とスリップウェア」展 
                 (場所)ぅっゎ萬器
                  千葉県柏市あけぼの4-6-1
                 (tel)04-7147-8200
10:00~19:00 会期中無休 / 作家在廊日 7月4日


               (シェーカー様式の小棚)
























シェーカー様式の生活具だけでなく、
白漆のうつわや新作の「しゃもじ」
なども出品致します。
(家具の注文も承ります)

新幹線で東京が近づくと 
未だにドキドキする
「おのぼりさん」が、
常磐線に乗り継ぎ、
初めて 柏市に向かいます。

以前、松戸に寄ったときの
常磐線のラッシュアワーは、
おのぼりさん泣かせ。
乗れない、降りれない、
列車の中では、身体が斜めになったまま宙に浮く。







「しゃもじ」の形が教えてくれたこと

「ほぼ日刊イトイ新聞」を略して
「ほぼ日」と呼ぶのが一般化しているようですが、
 当初、 「ほぼ日」という略語を耳にした折、
 聞きとることさえできずにいました。

「ほぼ めち???」   ※「めち」とは、木工用語で段差のこと
「ほぼ けち???」   ※「けち」とは、(僕のような貧乏)木工が
                      陥りやすい状況
 
 
 
  尋ねれば、
  身の回りのひとたちは皆
 「ほぼ日」のことを知っていて、
  知らぬは僕だけ?
  電話片手の木工は、「木工・浦島太郎」に
  変身していたのでした。

 「ほぼ日」での対談(山本美文×伊藤まさこ)で
  紹介していただいたのが、
  この「しゃもじ」
  
  左は竹製で、 結婚した頃購入したごく一般的な形のしゃもじ。
  以来約30年間、
  ほぼ毎日、ご飯をよそおうために使っている間に、
  当初、左右対称だったしゃもじの形が
  すり減って変形したもの。
  ある時から、
  同じ形のまま擦り減るようになっていることに気づき、
 「この形こそ必然性を内包した究極のしゃもじの形かもしれない!」と思い立ち、
  試作を繰り返してきました。





柄の部分は、
より握り易い形へと、
一本一本、刃物で削り出します。
よく切れる刃物で仕上げた表面は、
サンドペーパーでツルツルに仕上げたものより
汚れにくく、水もはじきます。




漆を施すことで、
強度も増します。

更に 柄のカーブも工夫して
持ち易い「しゃもじ」に。


6/21日までの秋篠の森・ギャラリー月草でも
注文を受けております。(終了しました)

7月4日からスタートする千葉(柏市)・うつわ萬器での
「シェーカーの仕事とスリップウェア」展にも出品しますので、
 是非、手に取ってご覧ください。 ※7月4日在廊予定

降り注ぐ初夏の陽光と秋篠の森

秋篠の森・ギャラリー月草で始まった
「叶えてもらったかたち」展 (6.13日~21日  ) ※終了しました
                ※16(火)・17(水)はお休み


初日・二日目と在廊してきましたが、
梅雨入りを思わせないほどの
光のシャワーに
紫のあじさいが映え、
秋篠の森は、初夏の装い。











奥に見えるのが、滞在したホテル(ノワ ラスール)。


こもれびは、
ギャラリースペースにまで届き、


僕たちの作品を、
光と影で
演出してくれます。



瀬戸内の陽光の下で映える色とかたちを
追い求めた器やカトラリーが
秋篠の森に注がれるこもれびに和らいで見えます。



若かった頃は、
ものの形(デザイン)にとらわれていたからか、
一点一点 飾ることでしか
自分の作家性を表現できなかったようにも思えます。
その頃のものづくりを、
「スポットの下で映える形を求めていた木工」と例えれば、
岡山に工房を移してからは、
瀬戸内の陽光の下で、
窓辺を照らす素の形(生活具)から
飾らない暮らしを提案する「普段着の木工」へと
変わってきたのかもしれません。
















光は、
時に、
静物画でも見ているような場面をも
演出してくれます。





山桜のスッカラ

今週末(13日)から始まる
叶えてもらったかたち展 に出品するための
スッカラが完成しました。

くるみの木の石村由紀子さんから、
「普段の暮らしでも出番の多い韓国の金属のスプーン(スッカラ)を
 口あたりの良い木地で作ってみて欲しい」と頼まれ、叶えたかたち。



柄の部分が細くて心配だったので、
赤味が強くて堅い山桜の木から削り出しています。

        木工・山本美文

     13日(初日)・14日の二日間は
     会場におりますので、
     木のことで知りたいことがあれば、
     わかる範囲でお伝えできます。
     お気軽に声がけください。


     

クラフトフェアまつもと+α

6月13日(土)から
奈良の秋篠の森「ギャラリー月草」で始まる
「叶えてもらったかたち」展。

初日(13日)と二日目(14日)に食べられる
松本・温石のうどん用の椀の打ち合わせを兼ねて松本に。

ちょうど、「クラフトフェアまつもと」が開催されていたので、
会場(あがたの森)に立ち寄ってきました。

出展者としての立場ではなく、
いち来場者として
気ままに歩いていると、
いつもと違う観点からクラフトフェアを視察できて、
これまで気づかなかった様子も見えてくるのでした。

両日ともお天気に恵まれ、
まさに、クラフトフェア日和。

    5月の風を感じられる布の展示が素敵だったブース


ここ数年、
「小さなお店」を思わせるような
テント下の展示法が流行しているためか、
恣意的に什器で囲われた
(意図的に作られた)空間ばかりが軒を連ねるので、
逆に、
清楚な展示場所に呼び込まれちゃいますね(笑)。

ひと通り会場を歩いて、
「あがたの森」をあとに69(ロック)ストリートへ。
ここでも 
いち来場者として
「やまほん」「さる山」の展示を楽しんで、
すたすた 「10㎝」に。

「10㎝」では、オカズデザインの料理でワインをいただき、
ほろ酔い気分で次の場所「ラボラトリオ」へ。

~てくてく、ちどりあし~

ラボラトリオに行くと、
「酒とつまみと器と旅」を主題に
本を出版しているライターの江澤さんと再会!
彼女がセレクトした発酵食品のおつまみをあてに
日本酒で、
酔っぱらった木工

~ふらふら、よたよた~



翌日、松本からの帰り道では、
いつものように朝日村に寄り道して


シュトラッセで珈琲をいただき(二日酔いを覚まし?)、
木曽路へ



この時期にしか食べられない木曽の朴(ホオ)葉餅は、
朴の大きな葉っぱに包まれた上新粉を使ったお団子。
朴の葉の香りが季節感まで 
はこんでくれます。
5月の朴葉餅と
寒い時期にしか食べられない「スンキ蕎麦」は、
忘れられない木曽の味です。

展覧会が迫っていたので、
ゆっくりした旅にはなりませんでしたが、
信州は、
僕たちのものづくりの原点を思い起こさせてくれる地でもあり、
かつての志から現在を見つめ直せる特別な場所。
また1年かけて、
自分のものづくりを半歩進めてみます。







プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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