作品の相性

二人展の初日に
(千葉・柏市)在廊してきました。



ギャラリー備え付けの木のテーブルは、
茨城在住の羽生野亜さんの作品。
羽生さんの作り出す木の表情は、
誰にも真似できないテクスチェア(同じ木工でさえ、掴めないほど)。
白漆の器との相性があまりにマッチしていたので、
思わずシャッターを押してしまいました。

そういえば、
以前 シェーカースタイル展を企画してもらった
東京の而今禾(じこんか)にも羽生さんの卓が置かれてました。
シェーカー展を企画してくれるギャラリストが
共通して作品を選んでいるという点では、
かたちは違えど、
ものづくりの姿勢に共通点があって、
相性が良いのかもしれませんね。






今回の企画展(二人展)で
スリップウェアを出品してくださっている
伊藤丈浩さんとも初めてお話しました。
スリップウェアは、17~18世紀の
イギリスで考えられた技法だそうです。



日本では、柳宗悦の唱える民藝運動が広まる中、
イギリス人の陶工・バーナードリーチから伝えられた
と聞くスリップウェア。

かつて、柏市・我孫子市・白井市・印西市にまたがる
利根川水系の湖沼「手賀沼」周辺は
多くの文人が居住していた場所。
志賀直哉は、京都に移るまでの7年半の間、
手賀沼を見下ろす高台で
「和解」「暗夜行路」「城の崎にて」などを執筆。

志賀直哉のすすめで移り住んだ
白樺派創設者の武者小路実篤も
水辺と森に囲まれた豊かな自然を愛し、
「北の鎌倉」と呼んでいたのだとか。
民藝の柳宗悦やバーナードリーチも一時
我孫子に暮らしていたこともあるそうなので、
スリップウェアとの縁も感じられる場所なんですね。

「シェーカーの仕事とスリップウェア」展は、7月20日まで。
(場所)ぅっゎ萬器              http://www.utuwa-banki.com










「シェーカーの仕事とスリップウェア」展 ぅっゎ萬器

2015.7月4日(土)~20日(月・祝日)

   山本美文、伊藤丈浩
「シェーカーの仕事とスリップウェア」展 
                 (場所)ぅっゎ萬器
                  千葉県柏市あけぼの4-6-1
                 (tel)04-7147-8200
10:00~19:00 会期中無休 / 作家在廊日 7月4日


               (シェーカー様式の小棚)
























シェーカー様式の生活具だけでなく、
白漆のうつわや新作の「しゃもじ」
なども出品致します。
(家具の注文も承ります)

新幹線で東京が近づくと 
未だにドキドキする
「おのぼりさん」が、
常磐線に乗り継ぎ、
初めて 柏市に向かいます。

以前、松戸に寄ったときの
常磐線のラッシュアワーは、
おのぼりさん泣かせ。
乗れない、降りれない、
列車の中では、身体が斜めになったまま宙に浮く。







「しゃもじ」の形が教えてくれたこと

「ほぼ日刊イトイ新聞」を略して
「ほぼ日」と呼ぶのが一般化しているようですが、
 当初、 「ほぼ日」という略語を耳にした折、
 聞きとることさえできずにいました。

「ほぼ めち???」   ※「めち」とは、木工用語で段差のこと
「ほぼ けち???」   ※「けち」とは、(僕のような貧乏)木工が
                      陥りやすい状況
 
 
 
  尋ねれば、
  身の回りのひとたちは皆
 「ほぼ日」のことを知っていて、
  知らぬは僕だけ?
  電話片手の木工は、「木工・浦島太郎」に
  変身していたのでした。

 「ほぼ日」での対談(山本美文×伊藤まさこ)で
  紹介していただいたのが、
  この「しゃもじ」
  
  左は竹製で、 結婚した頃購入したごく一般的な形のしゃもじ。
  以来約30年間、
  ほぼ毎日、ご飯をよそおうために使っている間に、
  当初、左右対称だったしゃもじの形が
  すり減って変形したもの。
  ある時から、
  同じ形のまま擦り減るようになっていることに気づき、
 「この形こそ必然性を内包した究極のしゃもじの形かもしれない!」と思い立ち、
  試作を繰り返してきました。





柄の部分は、
より握り易い形へと、
一本一本、刃物で削り出します。
よく切れる刃物で仕上げた表面は、
サンドペーパーでツルツルに仕上げたものより
汚れにくく、水もはじきます。




漆を施すことで、
強度も増します。

更に 柄のカーブも工夫して
持ち易い「しゃもじ」に。


6/21日までの秋篠の森・ギャラリー月草でも
注文を受けております。(終了しました)

7月4日からスタートする千葉(柏市)・うつわ萬器での
「シェーカーの仕事とスリップウェア」展にも出品しますので、
 是非、手に取ってご覧ください。 ※7月4日在廊予定

降り注ぐ初夏の陽光と秋篠の森

秋篠の森・ギャラリー月草で始まった
「叶えてもらったかたち」展 (6.13日~21日  ) ※終了しました
                ※16(火)・17(水)はお休み


初日・二日目と在廊してきましたが、
梅雨入りを思わせないほどの
光のシャワーに
紫のあじさいが映え、
秋篠の森は、初夏の装い。











奥に見えるのが、滞在したホテル(ノワ ラスール)。


こもれびは、
ギャラリースペースにまで届き、


僕たちの作品を、
光と影で
演出してくれます。



瀬戸内の陽光の下で映える色とかたちを
追い求めた器やカトラリーが
秋篠の森に注がれるこもれびに和らいで見えます。



若かった頃は、
ものの形(デザイン)にとらわれていたからか、
一点一点 飾ることでしか
自分の作家性を表現できなかったようにも思えます。
その頃のものづくりを、
「スポットの下で映える形を求めていた木工」と例えれば、
岡山に工房を移してからは、
瀬戸内の陽光の下で、
窓辺を照らす素の形(生活具)から
飾らない暮らしを提案する「普段着の木工」へと
変わってきたのかもしれません。
















光は、
時に、
静物画でも見ているような場面をも
演出してくれます。





山桜のスッカラ

今週末(13日)から始まる
叶えてもらったかたち展 に出品するための
スッカラが完成しました。

くるみの木の石村由紀子さんから、
「普段の暮らしでも出番の多い韓国の金属のスプーン(スッカラ)を
 口あたりの良い木地で作ってみて欲しい」と頼まれ、叶えたかたち。



柄の部分が細くて心配だったので、
赤味が強くて堅い山桜の木から削り出しています。

        木工・山本美文

     13日(初日)・14日の二日間は
     会場におりますので、
     木のことで知りたいことがあれば、
     わかる範囲でお伝えできます。
     お気軽に声がけください。


     

プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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