「しゃもじ」の形が教えてくれたこと

「ほぼ日刊イトイ新聞」を略して
「ほぼ日」と呼ぶのが一般化しているようですが、
 当初、 「ほぼ日」という略語を耳にした折、
 聞きとることさえできずにいました。

「ほぼ めち???」   ※「めち」とは、木工用語で段差のこと
「ほぼ けち???」   ※「けち」とは、(僕のような貧乏)木工が
                      陥りやすい状況
 
 
 
  尋ねれば、
  身の回りのひとたちは皆
 「ほぼ日」のことを知っていて、
  知らぬは僕だけ?
  電話片手の木工は、「木工・浦島太郎」に
  変身していたのでした。

 「ほぼ日」での対談(山本美文×伊藤まさこ)で
  紹介していただいたのが、
  この「しゃもじ」
  
  左は竹製で、 結婚した頃購入したごく一般的な形のしゃもじ。
  以来約30年間、
  ほぼ毎日、ご飯をよそおうために使っている間に、
  当初、左右対称だったしゃもじの形が
  すり減って変形したもの。
  ある時から、
  同じ形のまま擦り減るようになっていることに気づき、
 「この形こそ必然性を内包した究極のしゃもじの形かもしれない!」と思い立ち、
  試作を繰り返してきました。





柄の部分は、
より握り易い形へと、
一本一本、刃物で削り出します。
よく切れる刃物で仕上げた表面は、
サンドペーパーでツルツルに仕上げたものより
汚れにくく、水もはじきます。




漆を施すことで、
強度も増します。

更に 柄のカーブも工夫して
持ち易い「しゃもじ」に。


6/21日までの秋篠の森・ギャラリー月草でも
注文を受けております。(終了しました)

7月4日からスタートする千葉(柏市)・うつわ萬器での
「シェーカーの仕事とスリップウェア」展にも出品しますので、
 是非、手に取ってご覧ください。 ※7月4日在廊予定

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プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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