叶(かな)えてもらったかたち展 山本美文・伊藤環・温石  

2015.6.13(土)~21(日) 
※会期中のお休み/ 16(火)と17(水)
10:30~17:30(最終日 16:00まで)

(作家在廊日)13(土)・14(日)
        (場所)秋篠の森・ギャラリー月草
            奈良市中山町1534 tel.0742(47)4460
                                                 www.kuruminoki.co.jp

「叶えてもらったかたち」展  山本美文・伊藤環・温石
               (スタイリング)石村由紀子

くるみの木の石村由紀子さんが工房をたずねてくれた2月。
寒さのなかにも少し春の陽気を感じながら、
近所の伊藤環さんも囲んで
暮らしの中から生まれるさり気ないかたちの
魅力(美しさ)について
意見交換していました。
そんな会話の中で、
「これまで集めてきた器やカトラリーの中で、
 出番の多いもの(かたち)を再現して欲しい、叶えてもらいたい!」
という石村さんからの要望に、
「勉強になりそうです!」と伊藤さん。
「作ったら何か美味しいもの食べれますか?」と食いしん坊。

後日届いた石村さんからの便りには、
「松本・温石の須藤さんが
 長野県産の小麦粉を使ったうどんを
 作ってくれることになりました」とのお返事が(嬉)。
   
「日常のご馳走」 
6月13(土)・14(日)11:00~なくなり次第終了
そば所として知られる長野県は、良質な小麦も栽培されています。
その長野県産の小麦粉100%の麺と、信州の食材を使ってうどんを作ります。
予約の必要もないので、どうぞお気軽にお越しください。
山本さん、伊藤さんの器を使い味わっていただきます。
           松本・温石 須藤剛


そして、
石村さんからの便りに添えられていた
もうひとつの「叶えてもらいたいかたち」が、
木のスッカラ(韓国の金属のスプーン)。
届いた現物をながめながら、
図面を書き、型紙を作って試作中。

限定で10本くらい作ってみるつもりです。
     


「努力賞」

何でも結果が優先される時代だからか、
スポーツの世界でさえ
勝ち負けばかりが話題の中心になり、
中には、応援するチームが負けだすと
観戦さえ楽しめなくなっちゃう人もいるのだとか・・・

クラフトの世界だって
「売れ筋」(結果)ばかり優先されれば、
どこのショップにも 
似たようなものしか並ばなくなり、
あげくの果てには、
作り手までが
市場を意識し始め、
ものまねが横行しちゃう(それが、流行ってこと?)。

昨日 百草から届いた辻和美さんと
トラネコボンボンによるコラボ展の案内に綴られた
辻さんの文面の一節には、
上記のような現代のものづくりへの
メッセージ(アンチテーゼ)が書き込まれているように思えてならなかった。

「ただ、ただ、作ることを楽しむ /  辻和美」

ものづくりを続けながら
作ることを楽しむ気持ちを持ち続けることは
難しいことなのかもしれないけど、
創作という自由の翼を広げ、
大いなる空から自分のものづくりを達観さえできていれば、
翼を失ってしまうこともない筈。


話はちがうのかもしれないけれど、
週末の木工教室に通ってくる人たちは
実に楽しそうに木工に勤(いそ)しんでいる。

     轆轤(ろくろ)を挽き、1年ちかくかけて
     1枚1枚刃物で仕上げた力作。

     「努力賞」を差し上げたいほど!


     

   
   最初のうちは、苦戦していたように見えたけれど、
   10枚削っていくうちに腕をあげましたね(笑)。

   ノミあとのテクスチェアだって、見事です。

   





4種の樹木から完成させたお皿は、
上から   ホオノキ
      クルミ
      セン
      ヤマザクラ






 

後ろ姿の美しさ(シェーカーの椅子)

フィールドオブクラフト倉敷「10周年記念企画」の
会場で使った椅子を持ち帰り、
工房は いつもの様子に戻りました。

工房の窓際で
使っている木の椅子は
シェーカー様式の作業椅子。


 オリジナルの寸法から習作した
 この椅子は、
 シェーカーの人々が、
 林檎の皮をむいたり
 日々の作業をする時に
 使った椅子なのだそうです。

 背もたれの高さは、作業時に
 腕の邪魔にならないサイズ(低め)に設定されています。
 座面は、どちらを向いてでも作業できるよう半円に近い形。
「作業のための必然の形を感じ取れる椅子」とも呼べます。
 

この椅子をベースに、
現代の日本の暮らしに寄り添う椅子に
僕がリ・デザインしたのが、
「胡桃(クルミ)のスピンドルチェア」

背もたれの角度と高さを変え、
食事をしながら長時間座っていても
心地良い時間を過ごせるよう
仕立てた「後ろ姿の美しいスピンドルチェア」。

正面からの見た目は ごまかせても、
後ろ姿はごまかせないもの。
「後ろ姿」を「立ち姿」と言い換えれば、
人間だって立ち姿を見られると
その「ヒトトナリ」が伝わったりするから・・・
作家だって
本物の木工か?偽物か?
見透かされちゃいますか?(ヒエー!)






オカズデザインの「まかない料理」

5月16日・17日の二日間開催された
第10回フィールドオブクラフト倉敷「10周年記念企画」。

初回席の頃には雨もあがり、
芝生広場特設テントに灯りが点され
「五月の料理会」が幕をあけました。


1日32席、2日間で64席が
本当に予約で埋まるのか、
内心ドキドキでしたが、
予約受付時間から程なく満席になったとお聞きし、
胸を撫で下ろしました(実行委員の皆様、ありがとうございました)。

当日のメニューについては、すでに
インスタグラム等でアップされているとか?
今や情報は、あっという間に伝わっちゃうんですね。

コースメニューで僕が一番驚いたのは、
お料理会が
「森の天然水」(蒜山高原の湧水)から始まったこと。
その水がコップではなく、合鹿椀(大ぶりのお椀)に
注がれて配膳されたことにも驚かされました。
「さすが、オカズデザイン!」
作り手を刺激しますねぇ。

今回の10周年記念企画は、
器の提供(ボランティア)での参加だったので、
自分も2日間 楽しみながら過ごせるよう
前日の会場設営の段階から手伝わせてもらいました。
会場を取り仕切ってくれたのは、
実行委員の佐渡基宏さん、建築アトリエを主宰する友人です。
椅子は僕の工房から持ち寄りました。

白いテーブルを準備してくれたのは、
工務店を主宰する友人の藤原和夫さん。
信頼できる仲間がいてこそ提案できた特別企画。
みんなの力を結集すれば、
何でも形になるものですね。

厨房では、
ガラス作家の石川昌浩さんと
金属作家のさかのゆきさんが
料理の盛り付けを手伝ってくれていました。
食事会で出された自家製レモネードは、
石川さんのグラスに
さかのさんのティースプーンという素敵な組合せも。
また、厨房のサポート役に手を挙げてくれた石川愛さん、
2日間通して
会場で配膳役に徹して
お客様にあたってくれた土岐さん、西村さん、
お疲れ様でした。



2日目の食事会を終え、
疲れきった表情をしていた僕たちに
「余った料理でまかないましょうか」と言ってくれた
吉岡さん(オカズデザイン)の言葉を耳にした途端、
皆に笑顔が戻っちゃうのだから
「おいしいもの」の力って凄い!




         
      まかないでは、新蕎麦のパンケーキに
      大豆のフムスものせられていました。









         
     これが噂の「パテ・ド・カンパーニュ」かぁ!
     実行委員長から差し入れの苺も添えられて。
       





  
   オカズデザイン定番メニューの「自家製レモネード」で
   疲れも吹き飛びました・笑。
     











「フィールドオブクラフト倉敷」10周年企画

本日(13日)と明日(14日)の二日間が、
フィールドオブクラフト倉敷
「10周年特別企画・山本美文の器で楽しむオカズデザインの料理会」の
予約受付日。
受付時間は、(10:00~16:00 tel / 086-275-2902)
普段、家使いにしている器と
出来たてほやほやの白漆の器を提供します。


            (どんな料理が盛られるのかな?)

プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

P R