時を架ける言葉

作家名を見かけると、
つい手が伸びちゃう本。

旅先や移動の新幹線の中に持ち込む
須賀敦子・随筆集は、
ぼくの「旅のおとも」。

国境を軽やかにまたぎ、
視点の先に
人間讃歌を謳うエッセイもさることながら、
旧知の編集者が、
遺品整理中に見つけたという44篇 の詩をまとめた本

「主よ 一羽の鳩のために」

ローマ留学中の
1959年に綴られた若き日の須賀敦子の詩集 です。

紙幣の価値や社会の仕組みは
時代によって変われども、
屈託のない作家の詩情が、
孤独と自由を翼に
はばたこうとしている君への
道標(みちしるべ)になるのかも。


ぼくが、この世に「生」を受けた日に綴られた詩も
収録されています。
言葉が時空に橋を架けてくれるのか、
そのページをめくる度に
「るりまつり」の咲く情景を思い浮かべ、
その花言葉を胸に
この先の人生を歩みたくなるのです。

























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