森と生活を繋ぐ


             アサダ        ミズメ  キハダ

豊かな森の恵みを
毎日の食卓に届けたいという思いが
人一倍強いからなのかも・・・

百円ショップに行けば、
木のスプーンやフォークだって買えるご時世。
そこで手にする¥100のスプーンの材質に目を向けてみてほしい。
(聞いたことのない木の名まえが書かれていたりするかも?)

流通の進んだ国「経済大国」では、
世界中の木が簡単に入手できるのだけれど、
業者ですら
名まえを覚えきれないほどの樹種が輸入されている。

「森を大切にしましょう」って
いくら説いてみても、
自分の暮らしと身近な森が繋がっていなければ、
言葉は標語と化してしまいかねない。

里山で遊んだり、
身近な野山で見かける木を
毎日の暮らしの中に持ち込むことで、

僕たちは、自分の生活とこの国の森が繋がっていることを
実感できる。(知識より体感することを大切にしたい!)



かつて木工を学んだ信州での日々は、
豊かな森(アルプス)に囲まれての暮らしでした。
フクロウ、
カモシカ、
クマの棲息する森の傍で、
身近な木を用いる自分の仕事が、
結果的に動植物の環境を奪ってしまうのでは?
という懸念から
実のなる木(広葉樹)を避けていた時期もありましたが、

自然の懐に寄り添い、
森の恵みを受けながら
日々の生活を営む木曽山中の人々の姿を見ているうちに、
それまで口にしていた「自然保護」という言葉(標語)は
いつしか僕の中から消え去り、
森への畏敬の念に従い
自然と共に生きる人々の強さを学びました。

再び、
近くの森で育った広葉樹に向き合おうと決心したのは、
誰にでも立木の姿を思い描くことのできる
身近な樹々を素材に選ぶことで、
豊かな森と人の暮らしとを繋ぐ役目を
担(にな)えると思ったから。

その願いは、
木工を学びながら暮らした
中央アルプス山麓での歳月の中で問い続けた
僕自身への答えであるのかもしれません。









  【トランクいっぱいの木のカトラリー / 山本美文展】
2016.9.24(土)~26(月) 11:30-20:00

   café la  famille(カフェ・ラ・ファミーユ)納屋
           茨城県結城市結城911-4
  www.cafelafamille.com  tel.0296(21)3559

   大きなトランクに木のカトラリーを詰め込んで、
   3日間だけのカトラリー展を開催します。
   3日間とも会場におりますので、
   気軽に声をかけて下さい。









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プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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