祝い酒

木工教室に通われている内のおひとりが、
「木工を志したい」という願望を持たれていることを知り、
県北の街「津山」の技術専門校を薦めました。

中学校卒業レベル?の一般教養の試験に備えて猛勉強されたようで、
狭き門を合格されたとの知らせに一安心。

コロナ禍ゆえ、

お店には誘いづらかったので、
工房でポトフを囲み、
静かに祝盃をあげました。


木工なんて厳しい世界に飛び込もうとする人の気が知れませんが(笑)、
同じ道を先に歩んできた手前、
惜しみなく知恵を貸しながら、
彼の成長ぶりを見守りたいと思っています。

30数年前、
木曽の専門校の教官から
「10年で半人前、20年で一人前になる職人の世界」のことを教わり、
途方にくれた思い出が甦りますが、
その言葉どおり、
手に職をつけるには時間がかかります。
ただ、
手さえ鍛えていけば、
誰も真似のできない技術を習得することもできます。
オートメーション化が進めば進むほど、
宮大工が重宝されるように、
先人から伝わる伝統工法を習得しておけば、
いつの日か必ず花は咲きます。

半端な心持ちでは「独立」しても、
知らぬ間に社会の渦にのみ込まれて
自らの個性まで見失ってしまいます。

たとえ社会から見放されても、
只では立ち上がるな。
君が一筋であれば、
どこかで必ず見てくれてる人はいる!

僕からのエールです。

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