12月「オカズデザイン・カモシカ展」のご案内

木工・山本美文&画家・早川桃代 二人展
        「しろたえ」
2020.12/11日(金)~15日(火)

※会期終了後、オンラインでの販売も計画されているようです。
(場所)オカズデザイン:カモシカ / 東京都杉並区下高井戸5-5-23
(問い合わせ先)03 ( 6304 ) 6270

※白漆のうつわを描いてくれた早川さんの絵が、壁面を飾ってくれます。









展示会終了後(20日頃から?)、
オカズデザイン / オンラインストアからの販売も。

DMドローイング用に、
早川桃代さんが選んでくれた「白漆のオーバル大皿」




コロナ感染拡大のため、
今回は岡山でおとなしくしておくことに。
気にかけてくれたスタッフが、インスタグラムに展示会の案内版を。
「名前は、何にしておきましょうか?」と尋ねられたので、
nomi_tontonで投稿しています。
本当は、「のみトントン、かんなスイスイ」にしたかったのですが、
鉋(かんな)は、いまだに苦労することも多いので、
「かんなスイスイ」は省きました・笑

※インスタグラムへのフォロー、ダイレクトメッセージへの
    返信ができないため、
    展示会の案内だけで失礼します。

白い月に願うこと、いろいろ

夕焼けの残照が消えかかる西の空を背に、
白く霞む
柔らかな月明かりが海を照らしています。


間もなく師走。
来年・再来年の暦を眺めながらも、
12月11日から始まる東京展(オカズデザイン:カモシカ)の製作に追われ、
起きてる間は、ほぼほぼ漆工房にいます。
「工房で暮らしている」と言っても過言ではありません・・・


室(ムロ)に入れる前の「塗りたて」の状態。
さっき見上げた白い月まで
漆のテクスチャに見えてくる始末・・・(ダメだこりゃ~)



そんな時は気分を変えて、
先日いただいた料理のことでも思い出そう~ っと!
(岡山在住の中国人留学生が手作りしてくれた本場の味)

ご縁あって
「およばれ」させてもらいましたが、
娘と同世代の二人の留学生が一生懸命作ってくれた
中国家庭料理(ちゃっかり角皿持参)。


写真を撮ってる姿が、
「お父さんのよう」と笑われちゃったのですが、
はいはい、お父さん役なら任せて下さいな。
異国に娘を留学させたご両親は、きっと心配されてるんだろうな~~~
と、
実は、言葉通り
お父さんのように幸せを願っていたのでした・笑











いつも ぼくは、工芸の外にいる



                                空の青より青く



                                     太い 輪郭



                                    揺らぐ白い雲



          水面に写り込む瀬戸内の空や雲。
          12月のオカズデザイン展(12/11~15)に向け、
          静かに揺らぐ水辺の光景を
          白漆のうつわに写し込んでみたいと思います。








ものづくりは、その土地の気候風土、
そしてその地方に生きる人々の暮らしぶりに影響されながら育っていくもの。
木曾の森で育った針葉樹で家具を作ったことも、
瀬戸内の陽光に感化され、揺らぐ水辺の光景を器の中に写し込むことも、
地場の力に感応しながら形作っているに過ぎません。
それが、ぼくの考える「地場」。
自分の力だけで脱皮できないぼくは、
旅を続けることでしか ものづくりを変えられないのかもしれません。























ARTS&SCIENCE ( 2020winter collection)


アーツ&サイエンスから2020年冬用のカタログが届きました。

(A&Sのホームページからもご覧いただけるかと思います)

前々から打合せていた白漆の珈琲缶(No 028:Coffee Jar)が掲載されています。

撮影日ぎりぎりに完成したため、
まだ価格も決まっておらず、価格はASKで表記。
(直径9㌢、高さ14㌢は、珈琲豆200g用)

アーツ&サイエンスの手にかかれば、
こんなに洗練された写真になるのか~~~と感心しながら
カタログの写真を拝見しました。
岡山の田舎者が、都会で洗練されて帰郷してきた!!!って感じ・笑




まだ田舎モノの頃の写真も掲載しておきますね。

(工房の窓辺にて、作者撮影)

シェーカー様式のお弁当箱

30数年前、シェーカーヴィレッジを訪ねた知人が、
「世界中で作られているシェーカーのコピー品について
どのように考えられていますか?」
とシェーカークラフツマンに質問したところ、
「真似されることについては問いませんが、
『シェーカーオーバルボックス』と呼べる品は 、
我々 シェーカー教徒が作ったものだけです」と応えたそうです。

シンプルな造形を求める僕に、シェーカーの習作を勧めてくれた
専門校の教官からも同じような内容を耳にしていた記憶があります。
以来、
シェーカーをベースにしたリ・デザイン作品であっても
品名には、敬意を持って「シェーカー様式」もしくは
「シェーカースタイル」と書き加えるように心がけています。


オーバルボックスを見て、
日本人の多くの方が頭に描く「曲げわっぱ」

美しい仕事が施されている「曲げわっぱ」を
見かける機会も減りましたが、
昔の職人によって作られた
わっぱの仕事ぶりには惚れ惚れしてしまいます。
檜(ヒノキ)の柾材を持ち運び易い形に曲げ、
天板&底板が収縮しても汁が漏れないような構造に。
継ぎ目には桜の皮や漆が使われ強度を保っています。

僕は、シェーカーオーバルボックスをリ・デザインして、
「わっぱ」に匹敵するお弁当箱を作り上げたいと思っています。
天然木の天板&底板が湿度によって収縮することで、
曲げた外枠と中にはめ込む板との間に隙間ができることを避けるために、
合板を使用しているシェーカー様式のオーバルボックスが増えているようですが、
洗われたり水に浸されたりするお弁当箱には、
水気に弱い合板を使うわけにはいきません。
それに、合板に頼るようなものづくりでは、
かつての「わっぱ職人」に笑われてしまいます。

合板を使用しなくても、
無垢材の収縮に対応できる日本人の考えた
伝統技法を用いて作った

       「シェーカー様式:漆のお弁当箱」
手間のかかる分、安価な値札は付けられませんが、
末永くお弁当の時間を楽しみにしてもらえる場面を願いながら
材料を厳選し、ひとつひとつ製作しています。

真心を込めて作られるお弁当に対して、
作り手の誠意が試される仕事になります。

色は、朱と赤の漆二色。
(食欲増進効果のある色合いに)

                                        上が朱色
                                        下が赤色

プラス


              白漆のお弁当箱もオーダーで受けています。

大きさは(中)と(小)

深さがあるので、女性には(小)で十分なのかも?

高校生男子用(重箱用)に(大)も作ります・笑



水が漏れないことから、

茶会用の水指を頼まれたことも。

ワインクーラーボックスとして使われたりもしているようです。
世の中には、
お洒落な発想のできる方がいらっしゃいますね。

プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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