海辺に暮らしながら考えること

工房からすぐの海(入り江)の小さな波止場が
大潮の満潮時に海に消えてしまうのを見ながら
「(波止場が)できた頃より、湾の海面が40㌢ちかく上がっている・・・」
と、地元の老人がつぶやきます。

地球規模での温暖化が続けば、
気温の上昇とともに
この国の海岸が消えてしまうという仮説まで
現実になる日がくるのかもしれません。

大潮満潮時と台風が重なった10数年前の高潮では、
瀬戸内海沿岸部にも大量の海水が流れ込みました。
(僕の工房でも膝まで浸水)
以来、
台風が来るたびに高潮警報が発令され、
「早めの避難」について論じられていますが、
海面の上昇を抑えるための温暖化対策に取り組まなければ、
災害時に後手を踏む事でしか対処できなくなってしまいます。

山と川と海は連動し、
自然の猛威に人の暮らしがさらされることは、
扇状地や三角州、河原に人が生活圏を築けば
避けられない災害なのかもしれません。

「逃げること」こそ最大の防御。
しかし、
先人の「知恵」(先手)に耳を傾けることを
決して忘れてはいけません。








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