美しい木の道具が教えてくれること

秋口から作品展が続いたので、
今年はハゼ釣りを楽しむ人をよそ目に
工房にこもる毎日でした。

誰にでも釣れるのがハゼ釣り、ところが奥は深い。
小さなハゼは 
放っておいても喰いつくのだけれど、
用心深い大物を釣るにはちょっとしたコツがいる。

幼稚園の頃からハゼ釣りを欠したことのない娘は、
釣り客と並んでも
次々大物をあげる(ハゼの習性を知ってきた様子)。
立派(高価)な道具を揃えた釣り客のそばで、
裏山の竹林で切ってこしらえた
「にわか釣りざお」の女子高生だけど(笑)


      浅瀬にいるハゼ釣りには必要ないけれど、
     「浮き」は、木製が好き。


手仕事で作られた「浮き」は、見ているだけで幸せな気分に。
色や形も様々で、見た目だって美しい!
きっと作り手も楽しんで作っていたはず。



木の道具は、使い手のもとに届く前に作り手も楽しみながら
作れるから色や形も様々。

         ドライバーの柄だって同じ形がない!

作り手のセンスが形に表れる仕事は手が抜けないもの。
「下手に手を抜くと笑われる」という心意気の中で
かつての職人は育ってきたのだから。


職人(名人)が減り、デザイナーと作家がもてはやさる時代性の中で
忘れ去られていく【使い勝手がデザインを生む】という理念を
身につけたいのなら、スプーンやフォークを削るに限る。
直接口に触れる生活具ゆえ、
デザインと使い勝手の関係性を即体感できちゃう。
ましてや、作家性など入る余地もない(笑)。
使い勝手が悪いと、途端に出番が減っちゃうのもわかり易い!




これまでにいろんなものを作ってきたけれど、
シェーカー様式の箱物も定番化しつつある生活具のひとつ

           キャリアボックス(ティッシュケース)









            栗の木のピクニックバスケット

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