デザインの間口

同じような考え方を持つ人同士が集まると、
必然的にその中から 
過激な思想を持つ人間が育つ、という報告があるそうです。
それは集会という限られた場所だけの話ではなく、
一定の地域に大勢の人が集(つど)うだけでも
様々な分野で
同じような現象が起こりうるのだとか。

人口が集中する都市圏では、
斬新なデザインの建築物にばかり話題が集中したり、
過激なファッションがもてはやされたり・・・

尖(とん)がったものの考え方から波及する斬新なデザインは、
強い信念に基づいているかのように思われがちだけど、
時代に対して尖がっているだけに
時と共に消え去っていく宿命を背負っているようにも見えます。
一方で、
無名性を帯びた「アノニマスなデザイン」を好む人もいる。

デザインの世界は、実に間口が広い!
ところが、
「時代を越えて愛されるもの」を探すとなると、
思っているほどは見つからないもの。
(デザインって賞味期限があるのかなぁ?)
ただ、
時代を振り返れば、
身近なファッションや街中の建物にも
普遍的な美しさを感じさせてくれるデザインが残っている。
もちろん、「名作」と呼ばれる家具だってある。

家具の良し悪しは、
使い込んでいく中でしか語れないだけに、
作り手は、長いスパンでデザインを捉(とら)えておかないと、
いつか 恥をかいてしまうことになり兼ねないから 
本当におそろしい。



昨日納品したクルミのアームチェアは、
使い手と共に
約1年がかりで完成させた椅子。

椅子の座り心地は、人それぞれ。

使われる方の体型や骨格から
背もたれの高さやアールを調整していきます。
デザインは、あくまで調味料のようなもの(笑)。

オーダー時に頼まれた、
「軽さ」は、クルミ材で対応。
座面は、イグサのヘリンボーン編みに。













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