寒(かん)の時期にだけ好んで食べられる魚の代表が
ボラ(だと思う)。
この時期のボラは「くさみ」もなく、
刺身にしても脂がのっていて美味しいし(酢味噌との相性も抜群)、
アラはネギと味噌汁にしても、コクがあって温ったまる。
倉敷辺りでは 寒ブナをミンチにして、
ゴボウやニンジンと炊いて
アツアツのごはんにぶっかける「フナ飯」が郷土料理として有名。
どちらも「寒い時期しか食べない魚」ではあるけれど、
どんな魚だって
実は美味しい時期があるんですよね。
(スーパーばかりで買ってると、旬の味さえわからなくなっちゃう?)
あ!
魚の話題で思い出した~
「アトリエ木工房クラス」で登場した
お魚バージョンのバターナイフ。
パン皿も工房の教室で作られた作品です。
(初めて彫刻刀を握った方が作ったとは思えない出来映え!)
こちらの「カッティングボード」は、
自然の木の形をいかしたデザインで、
バケットだって切れちゃう長さ(約70㎝)。
デフォルメされたかのような柄が
印象的なスプーンも教室の作品。
そもそも「教える」ことが苦手な僕が
「アトリエ木工房クラス」(木工教室)でできることといえば、
個々の創作の自由を奪わないことに注意することくらい。
週末の工房に通われる方々の
自由な発想を引き出しながら、
創造することの楽しさを
共有できる場をつくることに集中しています。
一方、自分の新作はと言えば、
神戸の三ツ星レストラン「カ セイン」
のために考えたレードル。
スペイン料理の厨房で
シェフ&スタッフと打ち合わせながら
思いついたのが、この形。
つい先日は、
東京(広尾)から牛窓に店を移した
イタリアンの人気店「アッカ」のシェフに楕円の皿を提供したばかり。
(こちらの記事は、「専門料理」という本で紹介される予定)
自分の感性を信じることが作家にとっては大切なのかもしれないけれど、
それだけに頼っていては、
他人(ひと)の意見に耳を傾けられなくなったあげく、
自己中心的なものづくりに陥りかねない(笑)
ナルシシズムに溺る作家の作るものからは、
真の自分らしさが失われてしまいます。
自分を信じることと他者を信じることのバランス感覚を
併せ持つことが問われているようにも思えるのです。