「徳利袴と温め酒」展 / 福光屋(東京・丸の内店)


9月5日から始まる「徳利袴と温め酒」展案内用の写真が届きました。

1968年、福光屋が俳画家の小松砂丘に、
絵付けを依頼した徳利が乗せられた白漆の「袴」(限定10セット / 2個1組)
送られてきた写真には、
「入れ子のひとつに徳利、もうひとつにお料理(おつまみ)というのもいいですね」
というメッセージが添えられていました。

2020.9.5(土)-13(日)
【徳利袴と温め酒展】
福光屋(東京・丸の内店)



「重陽の節句」に振舞う菊酒用に菊の花を盛るためのうつわも出品します。


併せてご覧ください。


                                                   (写真提供:福光屋 / 安齋真佐樹)

重陽の節句(9月9日)

「重陽(ちょうよう)の節句に合わせて、袴(はかま)を作って欲しい」

「重陽の節句?」・・・???
「袴?」・・・???????
僕には全く理解できないオファー(依頼内容)に、
返事さえすることができず、無言に。

企画者(福光屋・東京丸の内店)から聞くところによれば、
9月9日は、中国から伝来した五節句の内のひとつ。
3月3日、7月7日同様 奇数の重なる縁起の良い日とされ、
陽の数が最も大きい9月9日を「重陽」と呼び、
健康と不老長寿を願う日なのだそうです。

その行事が平安の世に伝わり、
薬効をもつ季節の花「菊」をお酒に浮かべたり、
「燗(かん)酒始めの日」として
日本でも祝い酒を振舞う習慣が残っているのだとか。

「袴」とは、燗酒用に使う徳利をのせるためのコースターのようなもの?
失われてゆく温め酒の文化と共に忘れられつつある「徳利袴」を
現代の道具として再考してほしいという依頼内容だったのです。


「重陽の節句に合わせた袴」
  という言葉の意味をようやく理解し、

徳利袴に代用できる白漆の小鉢を作ってみました。

(入れ子の白漆小鉢)2ヶ1組    ※限定10組
                          〈大〉直径105㍉・高さ50㍉
                          〈小〉直径 90㍉・高さ45㍉                                                 
                                



2020.9.5(土)―13(日)
「徳利袴と温め酒」展
福光屋・東京(丸の内店)

(出展)池谷美奈美〈ガラス〉
               西原亜也〈古物〉
               山本美文〈木工〉



                     

 塗り方は様々              
 大小お好きな組合せを選んでください。



   





菊の花を盛るための

   黒漆のうつわも一点作っています。

収納しない暮らし



使い込むほどに美しさを覚える最低限の生活具さえあれば、
それで十分。



消費国家に暮らしながら、
モノを増やさないためには
「ちょっとした心構え」が必要です。

「好きなものだけしか家に持ち込まない」努力と



「収納スペースに甘えない」覚悟・笑



「どこでもポッケ」



夕暮れ時(どき)、
近くの川に写り込む夕焼けの美しさに
思わず立ち止まり、
陽が落ちるまでの間の
空と雲の様子を眺めていました。


画家のように、
心に留めた場面をスケッチする力を持ち合わせていない ぼくは、
刻々と移ろう夕焼雲を目に焼き付け、工房に。

漆室(むろ)の前に腰掛け、
「夕焼雲のいろ」と念じながら
心象ポッケに据えた色を
小舟のようなお皿に塗ってみます。


「心象ポッケ」=「どこでもポッケ」???
「山本美文アトリエ」あらため、「ドラえもん工房」に改名すべき?(笑)
























恋しい季節


扉を開けると、
緑に囲まれたテラスに出られる

信州の別荘に納めた
シェーカー様式のドロップリーフテーブルとベンチ


湿度の上がらない信州の風は、
夏でも爽やかでした。

岡山市の外気温は、今日も体温越え・・(無言)

思い起こせば、
盆を過ぎた信州での夕暮れ時には、薄手のジャンバーを着こんでたっけ・・・
夏が涼しい分冬の寒さは厳しかったけれど、
県内に百か所以上あるスキー場を渡り、
近くの温泉で
冷えきった身体を温めるのも楽しみのひとつでした。


猛暑になると、
恋しくて恋しくて、
夢にまで出てきそうな信州での日々・笑








プロフィール

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山本美文アトリエ
性別:
非公開

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