飾らない家具

個人的な話ですが、
「ライフスタイル」という言葉を口にすることを控えています。

「時代と共に変わりゆくライフスタイル」
「新しいライフスタイル」
「流行りのライフスタイル」等々、

「ライフスタイルを替える」という言葉が、
家具の買い替えを迫る時の常套句として使われる場面をこれまでも見てきたからです。
ほんの半世紀ほど前まで、
普遍的な木組みの家具を丁寧に作っていた誇り高き職人たちが、
経済主義(使い捨て主義)の名の下で
次々と姿を消し、
見映え重視で、買い替えることを前提として作られるネジ留めの家具が台頭しています。

かつての職人達が誠実に作った証に刻印した「謹製」印を
復刻させたい気分になります!



いつの時代も愛される普遍的な家具は、
これといった特徴(顔)があるわけではありません。


いくら丈夫に仕立てても、
「好み」が分かれるような家具は、
特に、世代が引き継がれる時、
買い替えの原因になりかねません。

決して目立つことはないけれど、
失うと、
寂しさを覚えるような家具でいい。

家具を引き継ぐ時、
使い込まれた家具に刻まれる「家族の時間」ほど美しいものはないことを知るための。

























互いをリスペクトすることで生まれる形

近所付き合いしている陶芸家の伊藤環さんと
コラボした「塩壺」           


蓋の形を一点づつ変え



普通の形の中に遊び心を取り入れて



きのこのようなフォルムに仕立てたり



珍しい樹種や



銘木をさりげなく取り入れてみる ※全て一点もの(完売済み)

互いの信頼関係あってのアドリブを
楽しんだあとが、
形に表れていたような気がします。

農業と工芸

お子様連れの友人を
「サクランボ狩り」に誘える時期になりましたが、
今年は控えることに。


例年ならば、
「百個でも二百個でも食べて」って伝えると、
「キャー」とか「イェ~」とか、
子供たちの歓声が響き、
「もう無理~~~」と飽きられるまでサクランボ三昧してもらえるのですが、
今年は、「ギィーギィー」ってヒヨドリに叱られながら、
鳥に向かって
「うちのサクランボなんですけど~」と語りかける毎日です。



工房裏手の畑には、

                                          オクラ

                                    ズッキーニ

                                   ツルムラサキ

                                         サトイモ

                                          ゴーヤ

                           バジルを植え付けました。


作業の工程で手を抜くと、
思い描いた仕上がりが望めない工芸と
農業は似通ったところがあって、
「辛抱強さ」を身につけることが何より大切になります。

自然の産物には同じものがないので、
失敗の積み重ねが経験となり、
日々の困難に柔軟に対処できるようになれば、
「一人前」と呼ばれるようになります。
職人の世界で使われる「一人前」と称される呼び名は、
「親方に見られなくても、辛抱できる心が育つ」ことだと思います。
これまで憧れた工芸家や感心させられる農家の姿勢が、
とても似通っている気がする所以です。


畑のトマトはまだ実をつけていませんが、
先日、農家の方からトマトを頂いたので、

畑の野菜と和え、
サラダにしました。


サラダを引き立てる洗練さと大地に根差す力強さを
併せ持つようなサラダボウルを作れるような軸を
身体に植え付けるために、土を耕しています・笑
工芸でも、体幹を鍛えることが大切なのかもしれませんね。





ポストカード 5枚組 (平澤まりこ × 山本美文)

而今禾(東京)での「シェーカースタイル」展で
平澤まりこさんに描いてもらった
「シェーカー教徒の暮らし」の原画から
ポストカード(5枚組)を印刷しました。






                                                                            (5枚組)

~5/24日まで開催中の「瀬戸内の風」(牛窓:御茶屋跡オンライン上)
にて販売中 
※緊急事態宣言の延長に伴い、御茶屋跡(実店舗)は5月末まで閉まってます。




オンライン上で同時出品の
「平澤まりこ × 山本美文」シェーカー様式オーバルケース


オーバルボックス(中)にぴったり収まるサイズの
ポストカードに仕立てています。
※御茶屋跡hp(オンライン)の作家一覧から
「山本美文」「平澤まりこ」をクリックしてみてさい。



















「青虫と草むしりの日々」

蕨(わらび)、ノビル、タラの芽

子供の頃 駆け巡った裏山で、
山菜の採れる場所なら
(エッヘン)熟知しております。

筍掘りに出ても、(オッホン)
筍だけでは済ませません!

(素人)菜園も野菜の収穫期に。

ジャズのスタンダードナンバーは、「酒と薔薇の日々」
ぼくの日課は、「青虫と草むしりの日々」


 
今日は、畑と山からの恵みの簡素な昼食に。



連休中は、ネガティブな情報を一切遮断して
果樹園を整備しました。

フェイジョワ、枇杷(びわ)、レモン、梅、栗、柿を育てています。

不安がってもしょうがないコロナ対策として
ぼくができることといえば、
最低限の食べ物を収穫することにあり(笑)

個展等々が延期されても、
心さえ温めておけば、
次のステージ(新たな希望)がやってくると信じながら汗を流しています。











プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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