音楽とスカート

工房のB.G.MにはFMやCDを流しているけれど、
家ではもっぱらレコードばかり。
人の手によって操作された感の強い
CD(音源)では満足できなくて・・・
確かにCDには雑音もないし、
きれいにまとめられているけれど、
アナログな楽器の音からは遠のいていくような気がして(もっと高価な
オーディオなら違うんでしょうか?)。

僕が初めて手にしたLPレコードは、
ビートルズの【レット イット ビー】というアルバム。
ビートルズが解散するかも?
という噂が流れていた1970年頃のお話。

僕は 確か小学校5~6年生で、
近所の先輩が聴く洋楽にかぶれていた(笑)頃。
世は空前の「ミニスカ」ブーム!
ブームをはるかにしのぐ勢いで、
ほとんどの(本当です!!)女性が
ミニスカートをはいていた(ような気がします)。
そのきっかけは、
「ツィンギー」(本名/Lesley Hornby)と呼ばれる
英国のモデルがはいてきた膝上のスカート。
そのいでたちに 
世の男性はドキー!!!としたに違いない。
(18才のあどけなさも かわいらしかったしね)

Tレックスやエマーソン・レイク アンドパーマー、
クリーデンス・クリアウォーターリバイバルの
アルバムなんかを聴きなおすと、
その頃の出来事まで思い出しちゃうのだから音楽の力って凄い。

LPレコード(アルバム)の
ジャケットを眺めているだけで1日過ごせた!
なんて今じゃ信じられないかもしれないけれど・・・

こんなジャケット(ピンクフロイド)だって、
当時は斬新すぎて??? 酷評されたり?
この辺り(工房周辺)じゃ、ありふれた光景だけど・笑



初めて買ったアルバムはビートルズだったけれど、
僕はビートルズよりローリングストーンズ派だった。
今聞きなおしても、

やっぱりストーンズにしびれちゃう。





高校生になって行きつけのレコードショップの2階にあったカフェで(当時は、
「サテン」と呼ばれていて、「高校生は立ち入るな!」と注意されたり!本当です!!)
流れていたオスカーピーターソンのピアノの音色に心酔してしまった僕は、
それをきっかけにジャズのレコードを聴き始めるのでした。
(ジャズのジャケットが また、たまらなかった!)




田舎っぺーの僕が、
「タイトスカート」の事を知るきっかけも
アルバムジャケットからだった。
【おとなの女性~】って憧れていた(ような気がする)。



デジタル化する世につれ様々なオーディオ機器が発売されてきたけれど、
僕は、高校入学時の祝いに両親にねだって買ってもらった機器を
今でも修理しながら使っています。

当時のセット価格が15万円くらいの普及版にすぎないけれど、
その入学祝いがどれほど親への負担だったかことか(今なら、わかる)。
勿論、買い換えたいと思ったことは何度もあったけれど、
プレゼントに喜ぶ我が子に微笑みかける両親の顔を思い出すたび
躊躇しているうちに、40年の歳月が・・・

ハイエンドユーザー(オーディオの達人)にはなれないけれど、
僕には、このオーディオと共に生きてきた時間が宝物になった(ような気がする)。







朱漆の色合い

牛窓「御茶屋跡」(岡山県瀬戸内市)での
グループ展に参加されているサンク&サムエルワルツの
保里さんご夫妻が工房を訪ねて来られました。

食後の珈琲を準備していると、
保里さんの瞳がキラリ♢
以前にもアップしたことのある
珈琲豆を入れるための缶カン

ずいぶん前に、サムエルワルツで買わせてもらったものでした!


蓋(ふた)には「STOCKHOLM」の
刻印が入っているのでスウェーデン製?
保里さん曰く、
「ノルウェーには朱赤のものが多いけれど、
 スウェーデン製には珍しい色」
とのこと。

日本の朱漆とも共通している色合いが
気に入って入手し、
工房で試したのが【シェーカー様式のオーバル弁当箱】

     

写真の弁当箱は、娘が高校で毎日のように3年間使ったもの。
当初、茶系の漆で仕上げたものの、
「おとうさん、女子高生には地味~(じゃない?)」と言われ、
初めて赤(ハレの色合い)を意識して選んだのが珈琲缶の朱色。
どうやら、この色合いが響いたらしく、
我が家の女子高生は、3年間丁寧に扱ってくれていたようです。
気に入ったものを大切に使う習慣を、
掌(てのひら)で感じ取ってくれていたのかも。

春になったら、
このお弁当箱を
シェーカー様式のキャリアボックスに入れて、

ピクニックにでも出掛けたいな。
女子大生になっても付き合ってくれるのかなぁ・・・







県北からの雪だより

この冬一番の冷え込み?



今朝は工房の水道まで凍っていました(寒い!)
砥石を置いてある流しには、
誰か(マティス?!)がやって来たとしか思えないような
氷の草花模様が(自然の彫刻!!)。


岡山は温暖なイメージで語られることが多いけれど、
県北(鳥取との県境)には何ヶ所かのスキー場もあります。
寒いのは嫌だけど、
雪が降らないとさみしくなっちゃうのはスキーヤ―の悲しい性(さが)・・・
今年は初滑りがずいぶん遅れてしまったけど、
次の休みにでも出掛けてみるつもりです。

昨年の秋、ギュメレイアウトスタジオの
「猿山 山岳部」の会合(BBQ)に同席させてもらいましたが、
羨ましかったので、
僕も猿山さんに習って「YYアトリエ スキー部」でも結成してみようかなぁ~



「折りたたみ」に目がない

工房に折り畳み式のベッドがやってきました。
木と帆布でできたmade in Englandの古いやつ。
田舎の工房ゆえ 近くにホテルなどないし、
気の許せる友人ならば、
簡易宿「木工房」として宿泊していただこう。
本当は、「飲んで帰れなくなったお客様用ベッド」というのが正しい(笑)


折りたたみ傘・折りたたみ自転車にはじまり、
蛇腹のカメラ・キャンピングカー等々
コンパクトに収まっていながら、
使いしろの幅が広がる折り畳み式の製品を見かけると
そそられちゃう変な癖。
当然、シェーカー様式のたためるテーブルも
習作しています。



      シェーカー様式
「ドロップ・リーフ・テーブル」


まずは、オリジナルを習作。
見ただけではわからない仕口やディティールから
シェーカーの人々の
クラフツマンシップを学びとることができます。

 折り畳む部分のディティールまで美しい!

 そこに日本の伝統的仕口(工法)を取り入れながら、
 この国の気候風土に対処できる家具を考えていきます。

木と木を組み合わせ、日本の気候(湿度)にあわせて収縮や反りを
繰り返す木の性質に対処できる伝統的工法「寄せ蟻組み」
  ※組んじゃうと組み手が全く隠れてしまうけれど、
   技を主張しないのが職人の心意気とされていた
   時代背景が生み出した粋(いき)な工法







          折り畳み式は、ショップでも大活躍



引き出し付になると、









折りたたみ方法は、巾が広がるタイプだけではありません。
長手方向に延びるダイニングテーブルでは、

                 通常は4人掛け用

             長手方向に開けば、6人掛けに。

迎春

新年明けましておめでとうございます。

穏やかなお正月になりましたね。
年末のスキーは、雪不足で断念。
(スキー場に雪が積もるのかなぁ~
 って心配になるほどの陽気)

工房周辺にも、

例年よりひと月早い菜の花が咲き、
河原沿いにはタンポポが。


  




お正月の雑煮は、地方によって様々。
我が家の具材は、ユリ根、ほうれん草、人参に牡蠣。
但し、コンロには鍋二つ、
お雑煮とぜんざいが並びます。
各自 食べたい方を選んで合鹿椀に。


プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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