シェーカー展への御案内(7月の広島)

7月16日(土)から広島市で始まる
「シェーカー様式・暮らしの道具」展の
 案内状が出来上がり、手もとに届きました。






【山本美文】 「シェーカー様式・暮らしの道具展」
2016.7.16(土)~23(土)
11:00-18:00(最終日は、16:00まで) 
     
 (賛助出品) 衣・アトリエユヌプラス
        かばん・一粒舎
        竹かご・オントルポ
        鉄・中村智美

  (場所)MANOS GARDEN
     〒733-0037
      広島市西区西観音町11-7 2階
      (tel)082-294-5660
      http://manosgarden.com
 
 シェーカーのものづくりに学ぶ仲間たちと探る
 「簡素で清貧なもののかたち」を
 ご高覧頂ければ幸いです。(初日のみ在廊予定)




先月納品したばかりの栗の木のラウンドテーブル。
シェーカー様式のオーダーメイド(直径1㍍20㌢)



 
 

 



















蚤の市

先週末、市内の「アクシスクラッシック」が旗揚げした
蚤の市に出掛けてきました。
骨董(アンティーク)好きが多い岡山では、
すでにオレンジホールでの「骨董アンティーク市」や
倉敷の「懐かしマーケット」が開催されているにも関わらず、
大勢の人が来場されてました(好きですね~)

蚤の市は、
「骨董品」と呼ばれる従来の価値観から離れ、
自分の生活スタイルに照らし合わせながら
自らの眼(生活者の目線)で好きな物を選び出せる場として
女性や若者にまで愛されています。

春先にアクシスクラッシックのスタッフと
工房で会食したばかりだったので、
激励の言葉でもかけようかと思い、
朝一に出掛けてみたものの、
既に来場されてる先客が居て、心配のない様子。
openが近づくにつれ、
あっという間に長い列ができていくのでした。

並び慣れない田舎者(木工)は、
列が途切れるのを待って、
ぷらぷらと入場。
既にお目当ての品をゲットされてる人の脇を抜けながら、
ぷらぷら ぷらぷら。
僕の眼にとまる品はないかなぁ~?
ぷらぷら ぷらぷら。


「ん~ なんだ、これ?」





「え~ もしかして?」

「好物の collapsibleもの?」






「くすんだ茶と黒のコントラストも好きだし、
 作りもカチッとしてる!」

「これって おいくら?」

「買っちゃおうかなぁ~」 ドキドキ

「財布の中に¥1500あったっけなぁ~?」

「たしか¥3000入れてきたはず~」

「これ、くださ~い!」



こんな(小さな)買い物を愉しめるのも蚤の市の醍醐味!
お金を持たずに出掛けることで、
必然的に選ぶことを余儀なくされちゃう状況に。
お金を握ってるがゆえに、
ついつい手を出してしまい
失敗を繰り返してきた木工が伝授する心得。
「選び抜くことで育つ品定めの眼」
貧乏(木工)の「ひがみ」としか読めないような格言? ですが・・・



梅雨の雨音に誘われて


「花を活ける」習慣を持ち合わせていない僕は、
 田舎暮らしに甘えて、
 工房からの「借景」に頼る毎日。

 窓に映る緑の移ろいから
 草木の生命感を感じ取ったり、
 雨上がりの土の匂いに、
 初夏の足音を察っしたり。

それでも、
雨音に憂鬱さを覚えたり、
仕事への意欲が滞る日には、
草花を摘み、
心の淀みを祓(はら)うために花を添えてみる。

そもそも、「飾る」という行為が苦手な僕には、
空間を彩る(飾る)ための生け花は柄じゃない・・・
花を摘みとるのは、
友人をもてなす日や
お正月などを迎える特別な(ハレの)日に限っていたのだけれど、
花を切り落とす勇気が
清澄な間へと導く呼び水になることを覚えてからは、
草花への意識も少し変わってきたのかも?








クラフトフェアまつもと

「クラフトフェアまつもと」
   ~ひとり旅~





28日(土)に岡山を出発。
岐阜の「本田」で、フランスから届いたばかりの古道具展に。
ちょうど、
近くで「Mon. sakata × 吉田次朗展」が開催されていると聞き、
会場へ(ここは次朗くんのアトリエ)

「空間を作って飾る」という手法ではなく、
「作品の世界観が空間を作り出している」
           



夜のうちに岐阜から木曽路をぬけ、
安曇野へ(着いたのは深夜)
おやすみなさい  zoo~

残雪のアルプスが朝日に照らされ、

絶好のクラフトフェア日和。







ワクワクしながら、

あがたの森会場へ。

人の波をかき分けながら、
クラフトフェア会場を一周した後(ヘトヘト)、

あがたの森から
歩いてすぐの松本市立美術館へ。

民芸・伝統工芸・アート&クラフトといった垣根を
やすやすと越えられるバーナードリーチは、
自由の翼を纏(まと)ってる!!!

松本の5月は、工芸一色。
そんな街並みの中でも 
ひと際印象深かった【工芸のウチ・ソト展】
「フェアが物販だけになっちゃうとさみしいから」
とおっしゃる三谷さんの言葉どおり、
見ごたえある企画展でした。

ものづくりに織り込まれる時間(過去と現在)を繋ぐことで、
展望できる工芸の未来を示唆してくれてるかのよう。
作り手が過去に憶することなく
伝統と革新を併せ持つことで、
未来は開かれていくのでしょうね。

安藤雅信さんの鉢に
皆川さん(ミナペルホネン)が手描きされた文字のような柄は、

以前、「本田」で手に入れた
お気に入りの
ワイングラスにも合いそう!





松本で工芸を満喫したあとは、
次の目的地 静岡に。

右手に南アルプス、左手に富士山を望む
富士川沿いを南下し、
市内のブロカントショップへ。

知人が勤めてる店なので、
一点一点説明を受けながら
店内を物色(笑)

フランスで買い付けた品々が並ぶ店内。
外には、

h(アッシュ)トラック!
こんな車で材木を運んでみたいな!!
誰か買ってくれないかなぁ~
(ドライブしましょ!幌付きのツーシーターで・笑)








ブロカントショップから続く
海沿いの街道

通称「イチゴロード」
走ってみて名前の由来を納得。
左手に駿河湾、道の右手にはイチゴを栽培するための
ビニールハウス(海風がイチゴを甘くするのかなぁ・・・?)

「岡山と静岡は気候や気風が似てる」
と言われたりしますが、
太平洋から富士山を望めるダイナミックな静岡と
小さな海に点在する島々を囲う岡山が似てるなんて
疑わしいなぁ~ って思ってました。
でもでも、
「イチゴロード」と命名された道の名を聞いた時、
岡山と静岡の気風は似てるのかも!?
 って妙に合点したのでした。
「桃太郎通り」・「マスカットスタジアム」・・・
岡山も負けてません!!!(笑)
共通するのは、
両県とも、
口にすることをためらっちゃうような呼び名を
平然とつけてしまう行政のセンス(すごい!)

からかわれたのかもしれないけれど、
イチゴの季節には、
沿道で手招きする「イチゴ娘」がいるって本当?
誘惑されちゃうなぁ~(きっと)
工芸の未来を展望していた松本から一転、
いつの間にか「イチゴ娘」を妄想しちゃってる・・・

頭を3回振ると物事を忘れられる特技をもつ僕は、
プルプルプル

次の目的地、「アディション ヌフ」へ。

不思議なご縁!
最初に訪ねたブロカントショップに勤めてる知人の奥様(志保ちゃん)が
お手伝いに通ってるらしい。
(繋がっちゃうんですよねぇ~)

夕食は、志保ちゃんお薦めのピッツァ。
ワインを飲めないのは残念だったけど、
静岡の夜を満喫。
明日の目的地に向かうため
1号線を愛知方面に(遠州灘を望む道の駅で一泊)

車の後方に取り付けられている

小さな流し、コンロ、冷蔵庫、ベッドがあれば、
「どこでも宿泊所」(ドラえもん風に読んでくださいね)
気ままな旅が続けられます。
翌日は、蒲郡の「pleasure」に立ち寄って、一路 岡山に。

















フィールドオブクラフト倉敷

倉敷(フェリシテ)での四人展を抜け出して、
「第11回フィールドオブクラフト倉敷」の会場へ。
(人、ひと、人+ワンちゃん)

クラフトフェアを続けることで、
倉敷にも人(クラフト)の輪が広がってきた様子。
もともと民芸の根付いている土地柄ゆえ、
手工芸には寛容な倉敷。
僕の知る限り、
倉敷で早くからクラフト普及に尽力してくださっていた
日本郷土玩具館の大賀紀美子さんが、
「フィールドオブクラフト倉敷」以前に
倉敷の街並みを会場にした全国規模の
クラフトイベント(フェア)を開催されたともお聞きしています。

クラフトを育ててきてくれた地域の方々の思いを継いで、
立ち上げられた「フィールドオブクラフト倉敷」は、
本年度よりメンバー(実行委員)が一新され、
今後の舵取りが注目されます。
舵取りとは言っても、
「倉敷らしい」と評価されることが一番の褒め言葉。 
 その評価さえ失わなければ、舵取りは良好なはず。


近年、「クラフトフェア」が「クラフト見本市」に変貌した
という厳しい意見もちょくちょく耳にするようになりました。
そもそも、
作り手と使い手が共に刺激しあいながら
現代の暮らしの在り方を考えられる場所として愛されてきたクラフトフェア。
気持ちいい空気を吸いながら、
作り手は使い手に教えられ、
使い手は、作り手の手を育てるための提案ができる場所として
小さな社会性(ムーブメント)を担ってきた場所。

「売り手市場」などといった現代社会の縮図にのみ込まれ、
会場の空気が「見本市」に映るようであれば、
出店作家の姿勢そのものが問い直されるべきだと思ってしまうのです。
いつの時代も、
使い勝手を具現化していく作り手のもつ温かな眼差しが、
会場に柔らかな空気を呼び込んでくれるのでしょうから。





プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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