後ろ姿の美しさ(シェーカーの椅子)

フィールドオブクラフト倉敷「10周年記念企画」の
会場で使った椅子を持ち帰り、
工房は いつもの様子に戻りました。

工房の窓際で
使っている木の椅子は
シェーカー様式の作業椅子。


 オリジナルの寸法から習作した
 この椅子は、
 シェーカーの人々が、
 林檎の皮をむいたり
 日々の作業をする時に
 使った椅子なのだそうです。

 背もたれの高さは、作業時に
 腕の邪魔にならないサイズ(低め)に設定されています。
 座面は、どちらを向いてでも作業できるよう半円に近い形。
「作業のための必然の形を感じ取れる椅子」とも呼べます。
 

この椅子をベースに、
現代の日本の暮らしに寄り添う椅子に
僕がリ・デザインしたのが、
「胡桃(クルミ)のスピンドルチェア」

背もたれの角度と高さを変え、
食事をしながら長時間座っていても
心地良い時間を過ごせるよう
仕立てた「後ろ姿の美しいスピンドルチェア」。

正面からの見た目は ごまかせても、
後ろ姿はごまかせないもの。
「後ろ姿」を「立ち姿」と言い換えれば、
人間だって立ち姿を見られると
その「ヒトトナリ」が伝わったりするから・・・
作家だって
本物の木工か?偽物か?
見透かされちゃいますか?(ヒエー!)






オカズデザインの「まかない料理」

5月16日・17日の二日間開催された
第10回フィールドオブクラフト倉敷「10周年記念企画」。

初回席の頃には雨もあがり、
芝生広場特設テントに灯りが点され
「五月の料理会」が幕をあけました。


1日32席、2日間で64席が
本当に予約で埋まるのか、
内心ドキドキでしたが、
予約受付時間から程なく満席になったとお聞きし、
胸を撫で下ろしました(実行委員の皆様、ありがとうございました)。

当日のメニューについては、すでに
インスタグラム等でアップされているとか?
今や情報は、あっという間に伝わっちゃうんですね。

コースメニューで僕が一番驚いたのは、
お料理会が
「森の天然水」(蒜山高原の湧水)から始まったこと。
その水がコップではなく、合鹿椀(大ぶりのお椀)に
注がれて配膳されたことにも驚かされました。
「さすが、オカズデザイン!」
作り手を刺激しますねぇ。

今回の10周年記念企画は、
器の提供(ボランティア)での参加だったので、
自分も2日間 楽しみながら過ごせるよう
前日の会場設営の段階から手伝わせてもらいました。
会場を取り仕切ってくれたのは、
実行委員の佐渡基宏さん、建築アトリエを主宰する友人です。
椅子は僕の工房から持ち寄りました。

白いテーブルを準備してくれたのは、
工務店を主宰する友人の藤原和夫さん。
信頼できる仲間がいてこそ提案できた特別企画。
みんなの力を結集すれば、
何でも形になるものですね。

厨房では、
ガラス作家の石川昌浩さんと
金属作家のさかのゆきさんが
料理の盛り付けを手伝ってくれていました。
食事会で出された自家製レモネードは、
石川さんのグラスに
さかのさんのティースプーンという素敵な組合せも。
また、厨房のサポート役に手を挙げてくれた石川愛さん、
2日間通して
会場で配膳役に徹して
お客様にあたってくれた土岐さん、西村さん、
お疲れ様でした。



2日目の食事会を終え、
疲れきった表情をしていた僕たちに
「余った料理でまかないましょうか」と言ってくれた
吉岡さん(オカズデザイン)の言葉を耳にした途端、
皆に笑顔が戻っちゃうのだから
「おいしいもの」の力って凄い!




         
      まかないでは、新蕎麦のパンケーキに
      大豆のフムスものせられていました。









         
     これが噂の「パテ・ド・カンパーニュ」かぁ!
     実行委員長から差し入れの苺も添えられて。
       





  
   オカズデザイン定番メニューの「自家製レモネード」で
   疲れも吹き飛びました・笑。
     











「フィールドオブクラフト倉敷」10周年企画

本日(13日)と明日(14日)の二日間が、
フィールドオブクラフト倉敷
「10周年特別企画・山本美文の器で楽しむオカズデザインの料理会」の
予約受付日。
受付時間は、(10:00~16:00 tel / 086-275-2902)
普段、家使いにしている器と
出来たてほやほやの白漆の器を提供します。


            (どんな料理が盛られるのかな?)

母の日のサクランボ

工房裏の桜の木。
母の日にカーネーションを贈ることが
気恥ずかしくてできない僕は、
この時期に実をつけるサクランボを摘んで
渡します。
今年も食べきれないほどの鈴生りに。



感謝の気持ちを伝えるだけであれば
花を贈るのもいいのだけれど、
母親のことを思いながらサクランボを摘む時間を
大切にしたくて・・・



   人生半ば(半白)を過ぎると、
   親との別れの日だってやってくる。
   昨年 父は他界しましたが、
   残された母のために
   今年もオーバルボックスいっぱいの
   サクランボで「母の日」を祝います。

   あと何度、こうして「母の日」に
   サクランボを摘めるのだろうか、
   という切なさも
   月日の中で覚えながら。


 
             甘くて酸っぱいサクランボ






「フィールドオブクラフト倉敷」10周年特別企画

2015.5.16(土)・17(日)に
倉敷市芸文館前広場で開催される
「第10回フィールドオブクラフト倉敷」


今年は、10周年を迎えるということで、
記念企画「山本美文の器で楽しむオカズデザインの料理会」が
芝生広場特設テントで同時開催されます(要予約)。

作品展示販売ブースへの出展はできませんが、
この企画(器の提供)に
オカズデザインさんからも
器を見て献立を考えていきたいという
夢のような提案もいただいております。
また、
一昨日の打合せで、
使っていただけそうな器も ほぼ決まり、
脇役の顔は揃ったので、
あとは、主役(料理)を待つばかり。
ちなみに使われる器は、

                   (9寸大皿各種)



          (記念展に向けて現在製作中の角大皿)



                   (6寸皿各種)



                   (利休箸各種)

この他にも、
4.5寸皿、椀(合鹿椀)、オリーブのスプーン等で
オカズデザインの料理会が彩られます。
¥3000(要予約)
両日とも各2回に時間を分けての開催  1回目11:00~12:00
                   2回目13:00~14:00


予約受付日は、5 / 13・14 両日とも10:00~16:00
       tel.086-275-2902まで (雨天決行)





プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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