「白」のマチエール (その2)

岡山ロッツ内の一角【MUJIBOOKS】で紹介する
5冊の本を選ぶにあたって、
本業(木工)を離れると、
信念まで見失っちゃうことを知りました(汗)

選びきれない~~~(焦)

そこで、
選択するための基準を設けてみることに。

様々なテーマをあげてみたけれど、
「無地」という言葉からも連想される「白」に焦点を絞って
5冊の本を選んでみました。

①「しろ」   作・阿部はまじ / 絵・平澤まりこ  (mille books)
②「藤田嗣治・手仕事の家」    林洋子・著   (集英社新書)
③「白い風景」          保田春彦・著  (形文社)
④「カバンのなかの月夜ー北園克衛の造型詩」    (国書刊行会)
⑤「白いもの」          伊藤まさこ・著 (マガジンハウス)

※コメント
     【白のマチエール】
  漆黒と称される「黒」の奥行きから闇の深さをはかり知ることができるように、
  「白」のニュアンスが響く場所には静かな時間が流れてゆく。
  絵本作家、
  画家、
  彫刻家、
  詩人、
  そして、工芸に携わるスタイリストが求める「白」のマチエールに、
  読み手の感性を重ね合わせながら
  著者(作者)と向き合える5冊の本を選んでみました。






「白」のマチエール (その1)

岡山ロッツ内の無印良品リニューアルに伴い、
[MUJIBOOKS]がopen。

店内に点在する書籍棚に、
松岡正剛さん率いる編集工学研究所が提案する
「本人(ほんびと)」のコーナーが設けられています。
(様々な分野の視点から選ばれる本を紹介する一角です)

「山本さんの愛読書を5冊ご紹介いただけませんか?」
という依頼の電話を受け戸惑う木工・・・
「最近は老眼も進んで、文字を追うことが辛くてねぇ」
と(やんわり)断ろかとも思ったのですが、
電話の相手は、以前お世話になった方。
結局断り切れず、
お薦めの【5冊の本】を選ぶことに。

「併せて、選んだ理由もコメントしてもらえればありがたいです」(先方)
・・・
「最近は老眼も進んで、文字を書くのが辛くてねぇ」(僕)
と(やんわり)断れればよかったのですが、
小心者の木工は、
 そんな勇気さえ持ち合わせてなく、
「はぁ~」と応えるのが精一杯。
(結局、コメントも添えることに・・・)

コメントを添えるとなると、
やみくもに本は選べないし・・・
自分らしく、
「木工の仕口(組み手)読本」5冊じゃ
限りなく読者を選んじゃうしなぁ~~~

      【つづく】
      








写真とカフェと車

市内のカフェ&ギャラリー・シファカで開催中の
ホンマタカシさんの写真展に出かけ、
テラスでランチを食べていると、
向かいの公園方面から
何やら輝く物体が・・・

「ズームイン」!

宇宙船のような?アメリカの
キャンピングトレーラーらしきフォルム。

そちらに引っ張られるように、
スタスタ

なにやら、期間限定での
移動カフェを営業されてる様子。

  (背景に青空&天守閣)

将来 僕たちが「終(つい)の棲家」
に選びたいと思ってる【おうち】の出現に
ワクワク!!!
【住みたい場所を選びながら移動できる住居】
に暮らすことが、
子供の頃からの夢だったもので・・・

そう、キラキラ輝く物体の正体は、
前々から憧れていたキャンピングトレーラー・
「エアストリーム」=【将来のぼくんち】
だったのでした。

只、キャンピングカーを【おうち】にすると、
「住所不定・無職」扱いにされちゃうので、
「住所不定だけど有職」という肩書を得るために、
狭い場所でも仕事のできる木工に衣替えしておかなくっちゃ!


帰り際、僕の「サビサビ号」の後ろに
懐かしき車が~
20代の頃の僕の愛車、
「ホンダステップバン」だ!

シルバーのステップバンから降りたドライバー(運転手)が、
僕の「サビサビ号」を覗きたがってる様子だったので、
声をかけてみると、
「昔、ルノーに乗ってたことがあって~」
とのこと。

偶然っておそろしい!?

お互い、若き時代を共に過ごした愛車が
パーキングエリアに縦列駐車されたひとコマだったわけです。
よくよく話してみると、共通の友人がいたり・・・
岡山って狭いなぁ~~~







秋空の休日

爽やかな秋の空に誘われて、

         娘とハゼ釣りに。




 秋雨前線が停滞し、

       台風が続いた9月の空

先月の雲ゆきがうそのように、
今日のポイントからは

     青空を映し出す小さな湾が一望できます。




30分程で、

今日の麦酒のおかず(唐揚げ)分が
釣れました(それ以上は釣りません)。
明日のおかずは、
明日釣るに限ります。

淡白なハゼの味も瀬戸内ならではの秋の味覚です!





ハレの日の朱漆

【洗練】とは程遠いのかもしれないけれど、
 使い勝手が導き出す形には
 今も昔もない。
 
 なんでもない普通の形。
 さりげなく他と調和する形。
 使い勝手が導き出す素朴な形。

 それらは、
 決して目立つ存在ではけれど、
 「必然性」という言葉のもつ意味を
 僕たちに教えてくれる。

 旧き良きものに学びながら、
 現代の暮らしにもマッチするデザインの
 筋道を立てることはむずかしい。
 
 お店が撤退したため、
 岡山では見かける機会も減ってしまった三越の包装紙には、
 画家(猪熊弦一郎)が拾ってきた様々な石ころの形がちりばめられ、 
 デザイン化されています。
 その秀逸なデザイン【必然の形(石ころ)をデザインに昇華】からは、
 「洗練」と「素朴」という相反する理念をひとつに集約した
 画家の手腕が見て取れます。
 目新しさを先行させなくても斬新な
 デザイン観ってあるんですよね!(憧れちゃいます)

 しかしながら、
 そのような力を持ち合わせていない僕には、
 もっともっと単純な手法でしか
 デザインをとらえることができません⤵
 例えば
 シェーカー様式に学び、
 オーバルボックスを習作してみる。
(頭が弱い分、手から補習)

 習作したオーバルボックスを眺め(横目に)、
 その形が自分の中で消化され、
 日常の光景の一部に見えてくる日を待ちます。
(たとえ年月がかかったとしてもね!)
 そして、只只
 僕の中に創作のアイディアが降りてくる日を
 待ち続けるという手法!(それって手法って呼べるのかな?)
 リ・デザインって呼んだ方がわかりやすいのかも。

 オーバルボックスを
 弁当箱に仕立ててみようと思い立ったのも
 娘に持たせる弁当箱を探していた頃のこと。


 当初、
 オーバルボックスに漆を塗ったものを持たせてみましたが、
 蓋がはずれたり、汁が漏ったり。
(蓋を深くし、布着せで汁ものに対処)
 とどめ?は、
 高校生になった娘の言いぐさ・・・
「お父さん、これ地味~~~!」
 すり漆の茶色は、
 女子高生には地味に映ったよう~で(笑)

 ならば、ハレの日の朱(漆)仕立てでどうだ!
(朱色は無事受け入れられ、3年間愛用してくれたのでした)

 普段使いに白漆やすり漆、
 祝いの席用に朱漆を提案してきたのは、
 ハレの日・ケの日が生みだす先人の知恵から
「ささやかな幸せ」を掴んでもらいたかったから・・・
 考えようによっては、
 女子高生のお昼ご飯(お弁当)時って
 「ハレのひととき」だったのかな?





プロフィール

HN:
山本美文アトリエ
性別:
非公開

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